記事によると、シマノ105がフルモデルチェンジとなり、Di2として実装されることになったようだ。
https://www.cyclowired.jp/news/node/370898
ここで、「レースに出るのであれば105以上」というフレーズは、何なのかを考えてみたい。
企業側の宣伝なのか、階層的な社会の縮図なのか、どちらに起因しているのか分からないけど、そもそも何のレースに出るのか、一括りにできない部分があるにもかかわらず、「レースに出るのであれば105以上」というフレーズが独り歩きしているような気がしなくもない。
最新の世代のモデルでの話なのか、旧モデルの話なのか、世代間の性能差について把握しておくことも重要で、自分が始めた頃のDura aceは10速にすぎなかったわけで、当時のDura aceは、最新モデルの105と比べてどうなのか?という話にもつながる。
油圧ディスクブレーキが一般化してきた今の状況においては、最新のティアグラの方が当時のDura aceよりも上と考える人が出てきてもおかしくはない。
「レースに出るのであれば・・・」というフレーズには、コンポの性能(重量、変速、耐久性など)よりも、次の事項が重要になると思わる。
・最新のフレームに見合うもの
・最新のホイールに見合うもの
フレームとホイールは少しずつだけど、確実に進化しているわけで、フレームに至ってはDi2専用となっているものが増えてきているし、ホイールも11速・12速兼用ではなく、12速専用のものが現れ始めている。
フレームやホイールを最大限グレードアップできるようするためには、最低限の性能を満たすコンポとして、Di2かつ12速化は必要な条件となる。
ワイヤレス化は、エアロハンドルへの対応としても重要な要素なわけで、この部分も必要条件であり、ワイヤレスではない1つ前の世代のDura aceとUltegraは、この部分では最新のフレームに見合ったコンポとは言えなくなる。
個人の趣味で、最新のフレームとホイールを楽しみたいのであれば、105以上を選んでおけば間違いない。「最新モデルの」という注意書きがつくことになるが。
機材ではなく、「レースに出るのであれば・・・」の次に続く文章としては、毎月の走行距離は最低でも1,000km以上、筋トレは週4日以上、食事は・・・・が正しい気がしなくもない。機材の話とストイックなトレーニングは分けて考えた方がいいのかもしれない。
富士ヒルで結果を出しているYoutuberを見る限り、普通に乗っている人ではなく、普通の人よりもかなりのトレーニングを続けているのは間違いない。それでも、レースに出れるレベルなのか?ということを考えると、そこまでのことを機材と混同しない方が精神的に良いのではないかと思える。
レースに出れる体力があるか?と言われて、回答できるレベルの人はほんの一握りに過ぎないわけだしね。
105はそういう一握りの人向けではなく、あくまで、最新機材を楽しみたい、サイクリスト全般向けのモデルなのではないだろうか。