2014年3月24日月曜日

ホイールのリムハイトについて

ロードバイクのホイールのリムハイトについての自分なりの考察をしてみようと思う。Mavic cosmic carbone SLEの性能をある程度把握できるようになってくると、何故、Mavicはこのホイールのリムハイトを52mmに設定しているのか、他のラインナップはどのように展開されているのかに興味が湧いてくる。趣味で使うホイールとして気になったことを上げてみたい。

Mavic cosmic carbone SLEを購入する前に、それなりにリムハイトのことを調べたつもりであったが、どの高さでディープリムになるのか腑に落ちない感じを受けていた。ディープリムといえば、40~60mmぐらいのものと想定していたのだが、最近では35mmだったり、80mmになるようなリムも出てきている。ローハイトのリムよりも高ければ、それだけでディープリムと言っても良いのではないかと思う一方で、ディープリムはエアロ効果が高いという言葉を聞くようになってしまうと、エアロ効果を体験できるリムハイトは何mmになるのだろうかと、分からないことだらけだった。

Mavic cosmic carbone SLEを使うと、下り坂や追い風などによる高速時の安定性が半端ではないことを実感できる。時速30km前後であっても、僅かな違いしかないのだが、今までのローハイトリムよりも安定した走行ができているのは確かで、まー、ロードバイク歴2年目となる自分でもこのくらいの違いを体感できるのが52mmというリムハイトになるのだろうか。

高速域での加速性は今までのホイールでは達成できない性能であることも、使ってみて初めて分かるようになった。これは雑誌やネット等で言われていることであるので、今更自分が言ったところで何でもないことなんだけど、逆にいうと、自分程度の能力であっても、52mmより低いリムハイトだとその効果の違いは分かりにくいということなのかもしれない。

おそらく、52mmのリムハイトを経験した自分からすれば、35mmのリムハイトの高速域での伸びに満足できないような気がする。だからといって、60mm以上のリムハイトで満足できるのかというと、その性能を引き出すことができないので、不満を持ってしまうのかもしれない。何故、こういったことを考えるようになったかというと、52mmのリムハイトで峠を普通に登れたし、普段使いには問題がないことが分かった一方で、最高速にチャレンジした際の空気の壁を感じるようになったから。

Mavicに限らず、50mmのリムハイトのホイールは多くのメーカーで製造されていて、ロードレースやトライアスロンでその性能が磨かれてきたと考えていいと思っている。色々なリムハイトを試行錯誤してきた中で誕生した答えの一つが50mmということになるのだろう。エアロ効果だけでなく、重量などのバランスを考慮して導き出された答えだと思うんだ。そして、最高速を高めるためにはさらにリムハイトを上げて、ディスクホイールを使用しなければ空気の壁を突破できないのではないかと。

自分程度の素人であっても、追い風の下り坂で速度を上げていったときに、急に向かい風を感じるようになってしまうことがあったわけだけど、この時は同行者のローハイトリムでは自分の速度に追いつくのが大変だったらしい。脚力は同行者の方があるはずなんだけど、ディープリムのおかげで同行者よりも速い速度に到達できていたんだなと思った一方で、もっとリムハイトの高いホイールであれば、その差をさらに拡げることができるんだろうなとも思えた。

ただし、峠やアップダウンのある丘陵地帯での走行では必ず上り坂が出くわすこともあって、登坂で逆転されてしまうので、総合的にはデメリットになってしまうのかもしれない。でも、下りや追い風での気持ちよさは52mmのCosmic carboneは病みつきになりそうなんだよな。たとえ上りを犠牲にしたとしても。こうした背景の中で、35mmのリムハイトが登場してきたのはよく分かる。35mmであれば、上りもそれほど犠牲にならずに、多少のエアロ効果も期待できるのではないかと。35mmのリムハイトはこれから浸透していく可能性が高いと思える。

しかし、ホイールの歴史の中で50mmのディープリムが自然淘汰的に残されたものであるという背景を考えてみると、今後35mmの人気が高まることになったとしても、50mmの存在価値が変わることはないのではないだろうか。だって、35mmを経験したとしても、50mmのリムハイトに乗ってしまえばそのエアロ効果の違いは明らかなのだから。新素材が開発されて、より軽量で耐久性のある材料が使えるようになるとすれば、50mmのリムハイトの存在価値は相対的に高まると思える。

今の時点で50mmが不利になってしまうのは、上りの場面で遅れてしまうというもの。ロードレースだとこれが致命的になってしまうのかもしれないが、趣味で走る分にはこれは問題にならないんだよな。だって、上りのタイムが多少遅れることになったとしても、休憩時間などを考慮すると大したロスでもないし、自分のペースを守れば大きな問題にはならないからね。峠の走行が多いのであればローハイトリムが一番いいのだが、長い平地や向かい風の場合にはエアロ効果による恩恵は決して小さいものではない。それがロングライドになるのであればなおさら。トレーニングと考えて重いホイールで登るというのもアリかもしれない。

自分のような素人であってもエアロ効果の違いを体感できるのが50mmのリムハイトであって、35mmのリムハイトはその違いが若干もっさりしてしまうのではないだろうかと思えるんだよね、今のところは。Mavicのラインナップに35mmが存在しないことも気になる(Cosmic eliteがこれに近いんだけど、これをDura aceやBoraと比べるのはちょっとね)。トラック競技やトライアスロン向けに製品テストをしているメーカーなわけだから、リムハイトによるエアロ効果や重量バランスを徹底的に調べつくしているはずなのに。逆に考えると、50mmのリムハイトは多くのメーカーから出ているわけで、どのメーカーがテストをしても50mmでのエアロ効果は証明されているのかなと思う。

あまり話がまとまらなくなってしまったが、まー、自分のような素人の実力であっても、Cosmic carboneの52mmであれば普通に使えるし、エアロ効果も体感できたけれど、これが35mmだとどんな印象になるのかなといったところ。素晴らしいと思うのか、中途半端に感じるのか、どちらになるのだろうか。登りもエアロ効果も併せ持つホイールと言ったら超高級品しか候補が無くなるので、最初から諦めることができるんだけど、どちらを優先させるかについては沢山の選択肢があるので、これがロードバイクの奥深さになるのかもしれない。一本だけと考えるのか、二種類を使い分けると考えるかによって答えは変わってくるところが楽しいのかも。

自分はCosmic carbone SLEを使い続けることになるな。さすがにこのクラスのホイールを再び購入するのは気が引けてしまう。仮に35mmのホイールを買うことになっていたとしても、ずっとそれを使い続けることになっていただろうから。どっちを選んだとしても、他方を買いなおすなんてことは考えられない。最悪のケースは、買ったホイールが自分の想像していたものと異なっていて使い物にならなかった場合になるのではないかと思える。幸いなことに、自分はCosmic carbone SLEに満足しているので、今後、知識を増やすことはあっても、ホイールを増やすことはないだろう。

エアロ効果を狙っている人であれば50mm以上、オールラウンドにしたい場合には35mmということになるな。これは一般的に言われていることのようだし、全くそのとおりだと思う。ただし、50mmのエアロ効果を経験している自分にとってみれば、仮に35mmを選択していたとしたら50mmを試したくなっていたのは間違いない。そして、峠や強風時での50mmの挙動が自分にとって制御可能なものであることが分かった段階で、50mmは良い選択だったというのが結論になるのかな。













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