今日は彩湖でのショップの試乗会に行ってみた。昨年に続いて2回目の参加となるのだが、昨年と異なるのは、フレーム選びがずっと頭の中で繰り返されてきている状態での参加という点。昨年はどんなものなのかなといった感じで参加したわけで、メインはフレーム選びではなかった。最初に出てくるのは、こういった試乗会を開催してくれるショップへの感謝の気持ち。この試乗会でなければ分からなかったことは多いし、これをキッカケとして自分の方向性が掴めてくるところがあったのだから。
次のフレームをいつ購入することになるのかは決まっていないし、今のバイクに不満があるわけでもないので、積極的に参加する理由があるわけではない。。。ということになるんだけど、この機会を逃してしまうと、しばらく試乗車に接することはできなくなるので、今の段階で候補となるロードバイクを把握しておこうというのが参加の動機。
そして、自分と同じようにロードバイクに嵌まっている人を誘って参加することになったのも前回と異なるところで、ハイエンドモデルを乗り比べての意見交換が結構白熱することになったのも案外面白かった。ショップの店員さんとの話も参考になったし、今回の試乗会でますますロードバイクの知識が深まった感じがする。
この試乗会の特徴は次のとおりで、
・事前予約制による適度な参加人数
・ハイエンドモデルからエントリーモデルまで充実した試乗車の数
・自分のペダルを試乗車に装着して、彩湖を周回できる試乗
誘った人の感想は「期待していた以上の試乗会」で、2回目の参加となる自分も同じ感想。というか、楽しみなイベントの一つみたいなもの。
ショップの人達も只者ではない。レース経験者というか日本を代表する経歴だった人が紛れ込んでいる。去年の試乗会でも講習の先生が日本代表選手だった人だったし、メーカーの人が直接来ているので、中身が非常に濃い感じがするのだけど、気軽に入っていけるところが改めて凄いなと思う。バイクを知りたいというだけでなく、ショップやメーカーの背景というか、どういった人達が、どういった考えで携わっているのかが分かってくるような雰囲気で、これを知ることができただけでも参加して良かったと感じる。
試乗会の参加者は初級者から上級者まで様々な印象で、若い女性の参加が多かったこともあり、ロードバイク人気が高まっているんだなと改めて感じた。去年はここまでの女性参加はなかったのに1年でこれほど変わるとは想像できなかった。1年後はもっと増えていくことになるのだろうか。
試乗したバイクは4台で、いずれも気になっていたバイク。ネットや雑誌のインプレで想像していくことしかできなかった世界を確実に体験することになった。やはり試乗が一番わかりやすいし、どのモデルが自分好みになるのかを知るためには、複数台を比較していくしかないんだろうな。好みは絶対的なものであるはずなんだけど、どれと比べてこうだった、ああだったという相対的な部分も影響するからね。
ハイエンドフレームを求めている自分としては、フレームのそれぞれの性能を知りたかったのだが、今回の試乗で気付いた点は、サイズとポジションが重要だということ。サイズとポジションが少しでも合っていないと気持ちよく走行することができない。フレームの剛性だとか重量といった部分は、あくまで適正サイズによる適正ポジションといった条件が揃って初めて理解できるようになるものになる。
当たり前と言えば当たり前なんだけど、ワンサイズ違ってもバイクに跨ぐことは可能だから、サイズ違いによる悪影響を判断できないまま一台目を購入する人が出てきてしまうのも仕方がないことなのかも。幸いなことに、試乗車に乗れば載るほど、今のバイクのサイズが適正だったということを再認識することになる。まー、サドルやステムでポジションを出せばいいという考えは無くなった。それなりに跨げる、サドルの高さもなんとかなって、見た目も乗れている状態であったとしても、どうしようもない差が走りに出てきてしまうのだから。フレームに身体を合わせるのではなく、身体に合っていて自分の走り方に合わせたフレーム選びが最重要。
例えば、54サイズでもサドル高さは問題がなかったんだけど、上半身の姿勢というか、ブラケットまでの距離がやや遠くなってしまい、力を込めた走行が全くできない状態だった。停止した状態で乗る、ローラーで乗るといった状況だったら、ここまでの違和感はなかったのかもしれない。直線で速度を乗せていく走りをすればするほど、パワーを集中させることができないといった感じで、自分には52や51サイズが適正といったところになるのだろう。大きめのサイズはダメなようだ。
「小さいフレームの方が剛性があって、プロ選手は小さ目のフレームを選ぶ傾向がある」なんて言われているけれど、自分の中では、剛性があるから小さいフレームを選ぶのではなくて、大きめのフレームだとパワーを出しにくいと言うのが真相なのではないかと考えたほど。適正サイズが一番いいのは間違いないのだが、54と52というサイズ展開がある中で、自分の適正サイズが仮に53だったとしたら、54か52のどちらかを選択するしかない。自分の場合、こういった時には小さ目のサイズを選ぶのが良いということになるのだろう。メーカーによってはMかSという展開もあるので、そういった場合はSを選ぶことになる。
バイクの性能を把握することが目的なので、7~8割ほどのパワーで走行する方がいいと思っていたんだけど、やっぱりね、直線での加速、速度維持、ケイデンスの変化を確認しようとなると、どうしても100%に近いパワーを出したくなる。彩湖の直線道路もそれなりに挑戦しやすい場所なので、なおさら力が入ってしまう感じ。
試乗車のハンドルは自分のバイクよりも低く設定されているのがほとんどで、試乗でのポジションは前傾姿勢がきつくなる感じだった。ただ、前傾姿勢をとり続けること自体はそれほど苦痛ではないのだが、この前傾姿勢でパワーをかけた走行を維持するのが難しい。呼吸が乱れやすくなってパワーが落ちていく感じだった。バイクに乗るだけだったら問題はないんだけど、やはりポジションの問題は大きいということか。
インプレなどでサイズ違いの試乗車を評価している場合は、正確とは言えなくなるのかも。仮に、身長165、170、175の人が52サイズを評価したとしたら、適正な評価をできる人はサイズの合う一人だけとなるだろう。雑誌のインプレでは、小柄な人、大柄な人がそれぞれの意見を言っているわけだけど、不適正サイズのフレームを評価するにあたって、サドル高さやステムの調整で済むレベルの話ではないと思った。
サイズが合っていない段階で、パワーも出せるはずがないし、コントロールも上手くとれるはずがない。そんな中で剛性やら乗り心地なんて感想は出てくるのはなんだかね。ハンドルの幅が1cm違うだけでもコントロール性は結構変わるし、幅がどのくらい必要なのかというと、その人の肩幅になるのだから、そこまでを自分も物に変えてからではないと正確な評価は難しいと思える。
逆に、4台の試乗車の中でサイズが適正なバイクに試乗すると、これが細かい挙動まで身体に伝わってくる感じで、パワーをかけてもバイクが応えてくれるし、ハンドリングや振動吸収といった部分も含めて一体感が深まっていく感じになる。試乗車の中で、サイズが適正だったのは2台で、この2台が正確な評価というか体感ということになるのだろう。ハイエンドモデルで、適正サイズに乗るとこんな感じになるんだなと。
それからサイコンの偉大さを試乗することで再確認することになる。スピード表示は走行の目安になるんだけど、試乗車にはサイコンが付いていないので、どのくらいの状態でどうだったのかということが分からない。全てが感覚頼りだった。まー、感覚が間違っていることはないんだけど、頑張りすぎていたのか、少し流していたのか、という基準が曖昧な中での試乗になるのは止むを得ないのだが、やはり速度〇〇km/hに対して、よく回ったとか、脚が軽かったとか、というのを見てみたくなるんだよな。
乗り心地については、自分に合ったサドルとタイヤの空気圧でカバーできるのではと思える感じがした。合わないサドルで剛性がどうだとか振動吸収がどうなっているなんて言っても意味はなさそう。今の自分のバイクだって、サドルを合わないものに変えてしまったら、ケツが痛いっていうだけでなくて、振動吸収が悪いなんて思えそうなくらいだからね。クッション性の低い細いサドルが試乗車に付いていたら、限定された部分での評価にならざるを得ないんだろうな。彩湖一周程度なら問題はないんだけど、ロングライドでこのサドルはないよなとか、まー、なんとかなりそうって感じで試乗をしていくスタンスになるかと思う。
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