ネットで調べてみると、このデザインに対して好意的な意見よりも、否定的な意見が目立つような気がしてくるが、自分の感覚で言うとこのデザインは大いにアリ。キャノンデールのマウンテンバイクのレフティを初めて見た時のような印象と同じで、周りの自転車がどれも同じように見えてくる中で、非常に個性が光るものなのではないかと感じる。
デザイン論は好みだろうし、昔のデザインの方が~~~っていうのであれば、新型にそれを期待するのは違うような気がする。全く同じデザインで出しても新鮮味がないんだし、デザイン造形の自由度が高いカーボンバイクにそんなことを求めるのはなんだかね。トラディショナルなスタイルを求めるなら、それは既に製品として販売しているのだから、それを選べば十分なのではないだろうか。回顧主義的な意見でこのバイクを語っても何も答えは出てこないんじゃないかと思う。トラディショナルを追求するとしたら、おそらくそれはクロモリであって、カーボンフレームにはトラディショナルなスタイルはまだ当てはまらないだろうから。他のエアロフレームを見ると余計に、カーボンフレームのスタイルというのは進化が続いていく感じがするからね。795もその過程の一つになるのかもしれない。
自分としては2台目を考え始めているので、まー、本当に買うようになるかどうかは別として、色々なメーカーのハイエンドモデルを見てくると、どれも似たような形のバイクに見えてきて、どれを買っても結局はそんなにデザインの差はあまりないのかなと思うようになっていた。エントリーモデルからハイエンドモデルまで、それほどデザインに差があるわけではないのかなと考えていたわけだが、LOOKに関しては違うと言えるようだ。LOOKのステム一体型のフレームはどのメーカーとも比べようがないデザイン。
ショップの試乗会で675を試乗していたことも好印象を受ける要因の一つ。写真やカタログで見るよりも実物はカッコいいのが印象的だったし、自分のシートサイズに合わせた状態の試乗車を改めて見てみると、自分の身長サイズであっても十分にカッコよく乗りこなせそうな気がしてくるんだよな。
Cosmic carobone SLEとの組み合わせも素晴らしかった。LOOKとMavicは相性が良いんだろうなと試乗会の時に感じたわけで、Cosmic carbone SLEを手に入れた今の状況であれば、フレームをLOOKにしても悪くないというか、それが正解なのではないだろうかと深く考えさせられてしまう。
ロードバイクのデザインはほとんど固定化されてきているのではないかと感じていただけに、675と795のデザインはあっと言わせる迫力がある。最初は675が異質なのかなと思っていたのだけれど、ハイエンドモデルでステム一体型を出してくるとは想像できなかった。
キャノンデールのスーパーシックスは、本当に正統派といったデザインになると思うし、この形が自分が昔から見てきたロードバイクの王道というか、そのものといったバイクになるのだろうけれど、昔ながらのデザインが今もそのまま受け継がれていることに違和感を覚えてくるようになってしまうと、むしろ、675や795のデザインが正当な進化なのではないかと思えるようになってくる気がしなくもない。
本来であれば、キャノンデールからこういったデザインのバイクを出して欲しかった。キャノンデールって、結構色々なデザインを出してきたんだよな。すぐに消えてしまうデザインも多かったけれど、バイクの可能性を探っていくかのようなデザインは見ていて新鮮だったし、きちんとした性能を持っているものがほとんどだったかと思う。回顧主義や保守的な考えに陥ることなく、デザインの可能性に挑戦し続けていく姿勢は高く評価したい。
ロードバイクの愛好家の中で評価の高いブランドというところに魅力を感じているわけではないし、歴史のあるブランドに魅力を感じているわけでもない。LOOKの場合は、ただのデザインに留まる会社ではなく、性能も評価した上での製品化であって、独自に進化していくところに惹かれてしまうのかなと思った。こういったメーカーの考え方には共感してしまう。
ハイエンドモデルではない675であっても、プロチームで使用されているくらいなのだから、ステム一体型のデザインはトップレベルのライダーにも支持されているのだろう。ステム一体型となることで、トップチューブとダウンチューブの三角形が大きく取れるようになるので、結果として通常のステムのフレームで見れば、1サイズ上のフレームの性能を手にすることができるのではないかと思える。
自分の体格に合ったサイズを選ぶのが基本なわけだけど、可能な限り、フレームの三角形が大きい方が良いような気がするんだよね。身長の大きい人ならこんなことで悩む必要はないけれど、自分のように普通の身長であっても、フレームの三角形が大きく取れるバイクを選べるようになるのは大きな魅力になるかと。
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