今さらながらの電動アルテグラのインプレに意味があるのかと思うけれど、これは是非とも2台目を検討している初級者の人には、2台目を購入するよりも、今のバイクに電動シフトの導入をおススメしたい。エントリーモデルのアルミフレームであっても、電動シフトの恩恵は十分受けられる。ロードバイクのパーツ交換でこれほどわかりやすい体感はないだろうし、より一層サイクリングが楽しくなってくるわけだから。シフト操作がこれほど向上するパーツは他にないし、シフト操作の恩恵は想像以上のものだった。とりあえず1台目に電動シフトを導入してから、ゆっくりとカーボンフレームを選べばいいのではないだろうか。移し替えも可能なんだし。
コンポはティアグラやアルテグラといったグレードを選ぶのではなく、ワイヤーか電動の二択になっていることを改めて感じることになった。乗り手の変速をアシストする点においては、電動が圧倒的であり、ワイヤーは比較対象にならないだろうな。最高級のワイヤーと安価な電動で比較したとしても、この差がひっくり返ることはなさそう。もしも電動105や電動ティアグラがあったとしたら、ワイヤーのデュラエースよりも使い勝手が良さそうな気がするし。出かけた先でのトラブル対応はワイヤーにアドバンテージがあると思うけれど、ダメな時はワイヤーであっても電動であってもダメそうなので、あまり深く考えても仕方がない気がする。トラブルの心配よりも、電動の使い勝手の方がかなり魅力的に見えるのだから。
自分の経歴はどうなのかというと、サイクリングを目的としたライダーであって、
1 ロードバイク歴3年目
2 週末ライダーで年間走行距離は約3,000km
3 一日の走行距離は50~130km程度
4 平均速度は20~23km/h
5 今まではアルミフレームのティアグラを使用
そして、今日のライドで電動の恩恵を受けていると感じた状況というのは、
1 向かい風がやや強くなったと思った時に、迅速にギアチェンジした瞬間
2 ゆるいアップダウンであっても、その都度ギアチェンジを頻繁にしている時
3 上ハンドルであっても、気軽にギアチェンジした時
4 ダンシング中であっても簡単にギアチェンジした時
5 登りから下りに変わる際に、フロントとリアのギアを簡単にギアチェンジした時
6 ケイデンスを上げ(下げ)すぎているなと思った時に、すぐに巡航ギアを変えた時
7 目的地の峠の入口でも脚が残っていることを実感した時
8 下りであってもギアチェンジに負担を感じなかった時(今まではブレーキの意識が強くて、ここまでギアチェンジを気軽にできなかった)
9 手の操作に負担を感じることが全くなかったことを帰宅してから実感した時
10 ロングライド全般を通じて、ブレーキ操作が楽になったことを実感した時
ここに挙げた内容は、ティアグラでやりたいと思ってもできなかったことだった。ティアグラだとワンテンポ遅れるどころか、場合によっては変速せずにそのままでやり過ごしてしまうこともある。電動シフトを試乗で知る前は自分なりにやっているつもりだったんだけどね。現実は、そうではなかったし、明らかにこういった部分が改善されていて、こういった細かい積み重ねの改善がロングライド全般の疲労度の軽減に繋がっている感じ。以前よりもサイクリングが楽しくなってきたと言ってもいいかもしれない。逆に考えると、ここに挙げた内容をワイヤーで十分にできているのであれば、電動シフトの恩恵はほとんどないのかも。
ワンテンポも遅れることがなく、自在に変速できるのが電動シフトであって、これをワイヤーでやるのは簡単なことではないと思った。ワイヤーで可能なのは乗り始めの最初の時だけで、途中からそれが遅れたり放置したりすることになるんだよな。シフトのストロークの時間は1秒未満だと思うが、これが電動だとコンマ何秒未満の世界。これがワンテンポの遅れにつながることになるのだろう。このタイムラグが実際の走行でのストレスになっているのだと思う。ストローク後の変速性能は、正直なところティアグラであっても、電動ボタンを押した後の変速との違いは分かりにくい。ワイヤーのシフトストロークは予想外に負担だったわけで、電動シフトの登場は、レースの世界で重要な性能という考えの方が強いのかもしれないけれど、自在に操るサイクリングの楽しさを向上させることの方が大きいような気がする。
電動アルテグラは、まさしく自分のようなレベルの初級者向けのコンポ。ロードバイクのパーツによっては、交換しても体感できないようなものもあるし、結果としてプラシーボ効果みたいになってしまうこともありえるのだが、ワイヤー式から電動への交換は誰でもその効果の恩恵を受けることができるし、その性能の向上も分かりやすいものと言える。フロントのトリム操作が不要になったのも大きい。リアをどのギアに入れてもチェーンが擦れる音はなくなったので、走りに集中できるようになった。フロントのトリム操作で疲れることはなかったんだけど、案外面倒だったんだなと思う。
例えば、ティアグラを105やアルテグラの上級パーツに交換したとしても、変速が若干良くなったとか、変な音がしなくなったとか、ロードバイク全体の重量が少し軽くなったとか、ブレーキが少し改善されたとか、そんな感じのインプレが多いかと思う。
ブレーキの改善は体感できる部分だと思われるが、それ以外はほとんど体感できないレベルの改善といったイメージで、正直なところ、ティアグラに不満を抱いていた自分としては、上級モデルであってもワイヤー式である限り、根本的な改善には限界があるというか、その上級パーツを使っていることで自分を納得させることになるのではないかと思っていた時期があった。アルテグラを使っているんだから、デュラエースを使っているんだからってことで、それ以上の性能を求めるのは厳しいって感じで。
ワイヤー式のデュラエースに試乗した時は感動があったし、こんなに滑らかな操作が可能なのかって思っていたのだけど、ティアグラのネガティブな部分を打ち消していった性能という感じで、新たな性能を得るイメージではなかったんだよね。変速性能そのものについては自分としてはティアグラで十分だったわけで、フロント変速が決まりやすいとか、細かい部分での性能アップにはあまり興味はなかったというのもある。
問題なく変速すれば良いわけだし、少し位のもたつきがあったとしても誤差レベルという認識だったのでティアグラでいいかなと思っていた。チェーンが外れたこともあったけれど、これは自分のいい加減な調整によって起きた出来事であり、ショップで見てもらって以降は全く問題がなくなってしまった。不満があったのはブレーキタッチで、変速シフトのストロークにも不満はあったのだけれど、これは上位モデルであってもワイヤーである限り、軽減はできるにしても解消に至ることはないだろうと思っていた。
こういった背景の中で、電動シフトの試乗車で街中を走行したことで、これまでの不満が解消されることに期待を持つこととなった。そして、今回のロングライドで感じたことは、購入に踏み切った時のイメージ通りのライドができたことに加えて、より一層ロードバイクでのサイクリングを楽しめるのではないかということ。電動シフトは展示品を触るだけでは分からないし、試乗と言っても狭いスペースを周回するようなものでは分からないと思う。実際の路上で風や起伏を身体で感じながらの試乗でなければ、その効果は体感できないと思ったな。
「電動は疲れが出てくる後半に効果がある」と言われているのもその通りだと思うのだが、スタート時点でも最初から無理な脚を使わないように温存していけるのは大きいかと。温存しているといっても、遅いわけではなく、身体のコンディションに合わせたペダリングといった感じで、車でいうところのオートマ状態。踏める脚力(トルク)に対応する適切なギアで、効率的に速度を維持していく感じ。
シフト操作ボタンは軽く触れる程度の力で済むこともあり、余計な力を指先で使う必要がないので、脚にあったギアを自然に選択するようになる。道中では風や勾配が少しずつ変化していくので、数分おき、あるいは数十秒おきに自然と変速を繰り返すこととなり、脚力の温存をしていくことにつながる。これが結果として、中間平を調子よく登れたことに繋がったかと思う。
峠を含めたロングライドで重要なのは、いかに道中で脚を休ませることができるかということであり、目的の峠に着く前に疲れてしまう苦行のサイクリングになるのはなるべく避けていきたい。実際、そこまでコントロールできるかは自分自身の実力が反映されるかと思うが、電動シフトはこれを大幅にアシストしてくれるパーツになると考えている。
自然にシフト操作が増加していくので、電動シフトを導入して良かったと感じるし、ヒルクライム用の補助スイッチを付けたのも正解で、上ハンドルでシフト操作ができることの快適性を初めて知ることになった。ロングライドになるとブラケットと上ハンドルの割合が半々ぐらいな感じになるので、これだけでも電動シフトの性能はワイヤーを上回ると思う。
ブレーキの効き具合もかなり改善されることになった。電動化によって、ブレーキレバーとシフトレバーは別々になったわけだけど、この方がブレーキのフィーリングが良さそうな感じを受ける。シフターの重量が軽くなったのも重要で、これでハンドルが物凄く軽くなった。軽いハンドリングでブレーキタッチも改善されることになったので、今までのティアグラの存在を一気に忘れさせてくれるかのような新たな性能を発揮している感じ。ティアグラはシフトのフィーリングもそうだったんだけど、ブレーキ感覚がやや曖昧な感じで、余計な力でシフトを握りしめていたのだけれど、電動アルテグラではそれが全くなくなっていた。軽い力でもブレーキの効きの安心感がるので、これで下りの苦手意識がやや払拭されそうな予感はしている(ただし、これは11速105、11速アルテグラのブレーキ性能であれば、ワイヤーであっても遜色はないのかも。)。
そういえば、何かのブログだったかで、「プロは細目にギアチェンジをしているけれど、アマチュアはギアチェンジが大雑把」というような意見を見た記憶があるのだが、確かにギアチェンジを細目にしている意識を持っていたのだけれど、電動シフトに変えてからギアチェンジの回数が増加したことになるので、今まではダメなギアチェンジだったということになるのだろうな。電動によって、ここが改善されるのも大きいかと。脚力があってもなくても、どちらにしても、ギアチェンジを細目にやる方が良いに決まっていると思うので、電動シフトはここで物凄い効果を発揮してくれるわけだ。多段シフトはワイヤーに分があると思っていたけれど、これも電動が上回る感じ。電動の多段シフトは一回のライドですぐ慣れてしまうほど自然な動きで、シフトアップ、ダウンどちらにしても自在に動かせるし、上ハンドルでも同じことができるのだから。。。
11速化と電動の組み合わせも非常に良い結果をもたらすと感じた。自分が使っていたのは10速(12-30t)であり、このギア比が結構お気に入りだったので、今回の11速(11-32t)はどうなのだろうかと思っていたのは全くの杞憂で終わった。むしろ、ようやく全てのギアを上手く使いこなせるギア比に巡り合えたという感覚。頻繁にギアチェンジをすることもあって、変速段数が一段でも多い方が適切なギア比を選べることになるので、11速化の恩恵を効率的に受けることができるのが電動になるといえるだろう。
最後のギアを使う状況というのは、これまでは登りでどうしようもなく疲れた状態、あるいは変えることができない諦めの状態ということがほとんどであって、積極的に活用するギアという印象ではなかったのだけれど、今回の32tは積極的に使えそうなイメージを持っている。楽にゆっくり上るというのではなく、イメージしているのはフルームやコンタドールのような攻めの走り。まー、あんなに速く走行することは不可能だけれど、上りの加速で使っていけそうなんだよな。「ギアに余裕がある」という考えではなく、「加速ギアを残した状態にして上りを攻める」って感じかな。踏んでいくペダリングと、回すペダリングの両方を峠で使えることになるのは強い武器になるかと思う。最後のギア一本で登り続けるといったサイクリングとは無縁になるのかもしれない。
今までは12-30tだったので、11tの使用を想定していなかったのだけれど、意外とこの11tの働きは小さくないと思った。ずっと使うわけではないけれど、電動って簡単にシフトアップを繰り返すことになるから、気付いたらトップに入っていたなんてこともよくある状況になっていた。向かい風ややや登り基調の場所で25~28km/hの速度で走る場合、フロントをインナーにしてもアウターにしても、案外どちらも使い勝手が悪くはないんだよね、11-32tってやつはさ。ギアの繋がり方も自分には合っている感じだったし。チェーンラインもスプロケの真ん中に入ることが多いので、これが自分に合っているということになるのだろう。
自分にとって11-32tは余裕のあるギア比になるといっても、それなりに踏むペダリングを合間でやっているわけで、これが案外楽しい感じで続くんだよね。重いペダルを踏んで巡航したくなる時もあるし、ケイデンスを上げて巡航したくなる場合もあるわけで、それを交互に繰り返していく感じ。ティアグラの場合はどちらかというと踏むペダリングが主体となっていた気がする。まー、その原因がシフト回数が少なさということになるのだろうか。
自分の経歴はどうなのかというと、サイクリングを目的としたライダーであって、
1 ロードバイク歴3年目
2 週末ライダーで年間走行距離は約3,000km
3 一日の走行距離は50~130km程度
4 平均速度は20~23km/h
5 今まではアルミフレームのティアグラを使用
そして、今日のライドで電動の恩恵を受けていると感じた状況というのは、
1 向かい風がやや強くなったと思った時に、迅速にギアチェンジした瞬間
2 ゆるいアップダウンであっても、その都度ギアチェンジを頻繁にしている時
3 上ハンドルであっても、気軽にギアチェンジした時
4 ダンシング中であっても簡単にギアチェンジした時
5 登りから下りに変わる際に、フロントとリアのギアを簡単にギアチェンジした時
6 ケイデンスを上げ(下げ)すぎているなと思った時に、すぐに巡航ギアを変えた時
7 目的地の峠の入口でも脚が残っていることを実感した時
8 下りであってもギアチェンジに負担を感じなかった時(今まではブレーキの意識が強くて、ここまでギアチェンジを気軽にできなかった)
9 手の操作に負担を感じることが全くなかったことを帰宅してから実感した時
10 ロングライド全般を通じて、ブレーキ操作が楽になったことを実感した時
ここに挙げた内容は、ティアグラでやりたいと思ってもできなかったことだった。ティアグラだとワンテンポ遅れるどころか、場合によっては変速せずにそのままでやり過ごしてしまうこともある。電動シフトを試乗で知る前は自分なりにやっているつもりだったんだけどね。現実は、そうではなかったし、明らかにこういった部分が改善されていて、こういった細かい積み重ねの改善がロングライド全般の疲労度の軽減に繋がっている感じ。以前よりもサイクリングが楽しくなってきたと言ってもいいかもしれない。逆に考えると、ここに挙げた内容をワイヤーで十分にできているのであれば、電動シフトの恩恵はほとんどないのかも。
ワンテンポも遅れることがなく、自在に変速できるのが電動シフトであって、これをワイヤーでやるのは簡単なことではないと思った。ワイヤーで可能なのは乗り始めの最初の時だけで、途中からそれが遅れたり放置したりすることになるんだよな。シフトのストロークの時間は1秒未満だと思うが、これが電動だとコンマ何秒未満の世界。これがワンテンポの遅れにつながることになるのだろう。このタイムラグが実際の走行でのストレスになっているのだと思う。ストローク後の変速性能は、正直なところティアグラであっても、電動ボタンを押した後の変速との違いは分かりにくい。ワイヤーのシフトストロークは予想外に負担だったわけで、電動シフトの登場は、レースの世界で重要な性能という考えの方が強いのかもしれないけれど、自在に操るサイクリングの楽しさを向上させることの方が大きいような気がする。
電動アルテグラは、まさしく自分のようなレベルの初級者向けのコンポ。ロードバイクのパーツによっては、交換しても体感できないようなものもあるし、結果としてプラシーボ効果みたいになってしまうこともありえるのだが、ワイヤー式から電動への交換は誰でもその効果の恩恵を受けることができるし、その性能の向上も分かりやすいものと言える。フロントのトリム操作が不要になったのも大きい。リアをどのギアに入れてもチェーンが擦れる音はなくなったので、走りに集中できるようになった。フロントのトリム操作で疲れることはなかったんだけど、案外面倒だったんだなと思う。
例えば、ティアグラを105やアルテグラの上級パーツに交換したとしても、変速が若干良くなったとか、変な音がしなくなったとか、ロードバイク全体の重量が少し軽くなったとか、ブレーキが少し改善されたとか、そんな感じのインプレが多いかと思う。
ブレーキの改善は体感できる部分だと思われるが、それ以外はほとんど体感できないレベルの改善といったイメージで、正直なところ、ティアグラに不満を抱いていた自分としては、上級モデルであってもワイヤー式である限り、根本的な改善には限界があるというか、その上級パーツを使っていることで自分を納得させることになるのではないかと思っていた時期があった。アルテグラを使っているんだから、デュラエースを使っているんだからってことで、それ以上の性能を求めるのは厳しいって感じで。
ワイヤー式のデュラエースに試乗した時は感動があったし、こんなに滑らかな操作が可能なのかって思っていたのだけど、ティアグラのネガティブな部分を打ち消していった性能という感じで、新たな性能を得るイメージではなかったんだよね。変速性能そのものについては自分としてはティアグラで十分だったわけで、フロント変速が決まりやすいとか、細かい部分での性能アップにはあまり興味はなかったというのもある。
問題なく変速すれば良いわけだし、少し位のもたつきがあったとしても誤差レベルという認識だったのでティアグラでいいかなと思っていた。チェーンが外れたこともあったけれど、これは自分のいい加減な調整によって起きた出来事であり、ショップで見てもらって以降は全く問題がなくなってしまった。不満があったのはブレーキタッチで、変速シフトのストロークにも不満はあったのだけれど、これは上位モデルであってもワイヤーである限り、軽減はできるにしても解消に至ることはないだろうと思っていた。
こういった背景の中で、電動シフトの試乗車で街中を走行したことで、これまでの不満が解消されることに期待を持つこととなった。そして、今回のロングライドで感じたことは、購入に踏み切った時のイメージ通りのライドができたことに加えて、より一層ロードバイクでのサイクリングを楽しめるのではないかということ。電動シフトは展示品を触るだけでは分からないし、試乗と言っても狭いスペースを周回するようなものでは分からないと思う。実際の路上で風や起伏を身体で感じながらの試乗でなければ、その効果は体感できないと思ったな。
「電動は疲れが出てくる後半に効果がある」と言われているのもその通りだと思うのだが、スタート時点でも最初から無理な脚を使わないように温存していけるのは大きいかと。温存しているといっても、遅いわけではなく、身体のコンディションに合わせたペダリングといった感じで、車でいうところのオートマ状態。踏める脚力(トルク)に対応する適切なギアで、効率的に速度を維持していく感じ。
シフト操作ボタンは軽く触れる程度の力で済むこともあり、余計な力を指先で使う必要がないので、脚にあったギアを自然に選択するようになる。道中では風や勾配が少しずつ変化していくので、数分おき、あるいは数十秒おきに自然と変速を繰り返すこととなり、脚力の温存をしていくことにつながる。これが結果として、中間平を調子よく登れたことに繋がったかと思う。
峠を含めたロングライドで重要なのは、いかに道中で脚を休ませることができるかということであり、目的の峠に着く前に疲れてしまう苦行のサイクリングになるのはなるべく避けていきたい。実際、そこまでコントロールできるかは自分自身の実力が反映されるかと思うが、電動シフトはこれを大幅にアシストしてくれるパーツになると考えている。
自然にシフト操作が増加していくので、電動シフトを導入して良かったと感じるし、ヒルクライム用の補助スイッチを付けたのも正解で、上ハンドルでシフト操作ができることの快適性を初めて知ることになった。ロングライドになるとブラケットと上ハンドルの割合が半々ぐらいな感じになるので、これだけでも電動シフトの性能はワイヤーを上回ると思う。
ブレーキの効き具合もかなり改善されることになった。電動化によって、ブレーキレバーとシフトレバーは別々になったわけだけど、この方がブレーキのフィーリングが良さそうな感じを受ける。シフターの重量が軽くなったのも重要で、これでハンドルが物凄く軽くなった。軽いハンドリングでブレーキタッチも改善されることになったので、今までのティアグラの存在を一気に忘れさせてくれるかのような新たな性能を発揮している感じ。ティアグラはシフトのフィーリングもそうだったんだけど、ブレーキ感覚がやや曖昧な感じで、余計な力でシフトを握りしめていたのだけれど、電動アルテグラではそれが全くなくなっていた。軽い力でもブレーキの効きの安心感がるので、これで下りの苦手意識がやや払拭されそうな予感はしている(ただし、これは11速105、11速アルテグラのブレーキ性能であれば、ワイヤーであっても遜色はないのかも。)。
そういえば、何かのブログだったかで、「プロは細目にギアチェンジをしているけれど、アマチュアはギアチェンジが大雑把」というような意見を見た記憶があるのだが、確かにギアチェンジを細目にしている意識を持っていたのだけれど、電動シフトに変えてからギアチェンジの回数が増加したことになるので、今まではダメなギアチェンジだったということになるのだろうな。電動によって、ここが改善されるのも大きいかと。脚力があってもなくても、どちらにしても、ギアチェンジを細目にやる方が良いに決まっていると思うので、電動シフトはここで物凄い効果を発揮してくれるわけだ。多段シフトはワイヤーに分があると思っていたけれど、これも電動が上回る感じ。電動の多段シフトは一回のライドですぐ慣れてしまうほど自然な動きで、シフトアップ、ダウンどちらにしても自在に動かせるし、上ハンドルでも同じことができるのだから。。。
11速化と電動の組み合わせも非常に良い結果をもたらすと感じた。自分が使っていたのは10速(12-30t)であり、このギア比が結構お気に入りだったので、今回の11速(11-32t)はどうなのだろうかと思っていたのは全くの杞憂で終わった。むしろ、ようやく全てのギアを上手く使いこなせるギア比に巡り合えたという感覚。頻繁にギアチェンジをすることもあって、変速段数が一段でも多い方が適切なギア比を選べることになるので、11速化の恩恵を効率的に受けることができるのが電動になるといえるだろう。
最後のギアを使う状況というのは、これまでは登りでどうしようもなく疲れた状態、あるいは変えることができない諦めの状態ということがほとんどであって、積極的に活用するギアという印象ではなかったのだけれど、今回の32tは積極的に使えそうなイメージを持っている。楽にゆっくり上るというのではなく、イメージしているのはフルームやコンタドールのような攻めの走り。まー、あんなに速く走行することは不可能だけれど、上りの加速で使っていけそうなんだよな。「ギアに余裕がある」という考えではなく、「加速ギアを残した状態にして上りを攻める」って感じかな。踏んでいくペダリングと、回すペダリングの両方を峠で使えることになるのは強い武器になるかと思う。最後のギア一本で登り続けるといったサイクリングとは無縁になるのかもしれない。
今までは12-30tだったので、11tの使用を想定していなかったのだけれど、意外とこの11tの働きは小さくないと思った。ずっと使うわけではないけれど、電動って簡単にシフトアップを繰り返すことになるから、気付いたらトップに入っていたなんてこともよくある状況になっていた。向かい風ややや登り基調の場所で25~28km/hの速度で走る場合、フロントをインナーにしてもアウターにしても、案外どちらも使い勝手が悪くはないんだよね、11-32tってやつはさ。ギアの繋がり方も自分には合っている感じだったし。チェーンラインもスプロケの真ん中に入ることが多いので、これが自分に合っているということになるのだろう。
自分にとって11-32tは余裕のあるギア比になるといっても、それなりに踏むペダリングを合間でやっているわけで、これが案外楽しい感じで続くんだよね。重いペダルを踏んで巡航したくなる時もあるし、ケイデンスを上げて巡航したくなる場合もあるわけで、それを交互に繰り返していく感じ。ティアグラの場合はどちらかというと踏むペダリングが主体となっていた気がする。まー、その原因がシフト回数が少なさということになるのだろうか。
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