2015年12月5日土曜日

CAAD12の感想



CAAD12を初乗りした感想は、自分のイメージ通りで全てが良かった、ということになる。

昨日はCAAD12の納車。ちょっとしたポジションを確認してもらい、本日初乗りすることになった。行き先は寄居の中間平で、自宅からちょうどいい感じの距離にあることに加えて、適度な登坂とアップダウンの存在が行き先に決めた理由。やはり新車での初走行は慣れたルートで走ってみたくなる。

天気は快晴で、日中の気温が15~19℃という絶好のコンディション。新車の初乗りとして良い日だった。

1台目はシナプスアロイであり、CAAD12が2台目となる。シナプスアロイに装着していた電動アルテグラ、コスミックカーボンをCAAD12に移植したので、CAAD12のフレームの評価が可能だと思っている。まー、シナプスアロイとの比較という限定されたものになるけど。

シナプスアロイと比較して、CAAD12のポジションはハンドル低め、サドル高めとなる。より前傾姿勢となったわけだけど、感覚としてはCAAD12のブラケットポジションがシナプスの下ハンやや上といったところ。このポジションで100km超のライドが走れるか不安があったけど、何の問題もなかった。ポジションを一番気にしていたのだが、一回のライドで慣れるとは思わなかったな。

初乗りで感じたことは、走りの軽さ。シナプスアロイと比べて持ち上げて軽くなったことは実感できていたけど、走りの質にも軽さの影響が良い方向に出ていた。やはり8kgを切る重量のバイクになるとヒラヒラ感が違うものなんだと思ったね。


<フレームの薄さ>
軽量のアルミフレームは薄すぎて気になるという人は多いと思う。自分もそう思っていたのだが、今回の走行で、そこまで気にするほどの弱さではなく、適切な強さがあるフレームだと思った。下り坂、ひび割れアスファルトを走行したけど特に問題はなかったし、フレームを普通に持って凹む感じもしない。フレームの薄さを指で強く押して確認したい人は、CAAD12だけでなく、カーボンフレームにも向かないだろうな。それができるのはアルミのエントリーモデルまでだと思うから。



<フォークの性能>
一番感動したのはフォークの性能で、これはシナプスアロイのフォークと比べたら劇的に良くなったと言える。下り坂、コーナーリング、悪路、どのシチュエーションでもコントロール性が高くなっていた。スーパーシックスエボハイモッド譲りのフォークは伊達ではなかった(ハイモッドのカーボンではないが、形状は同じ)。見た目は細くて真っ直ぐに近いフォークなのに、こういった性能が隠されているとはね。





<SIクランクの性能>
クランクはキャノンデールから新たに登場したSIクランクを装着しているのだが、このクランクも良かったと言える。シナプスアロイにはFSAのSL-Kカーボンクランクを装着しているのだが、重くなったと感じることもなく、違いはよく分からない。チェーンリングはFSAの50-34に変えている。SISLだったらチェーンリングの使い回しはできなかったな。本当はSL-Kを装着させたかったんだけど、BB30とBB30Aは規格が異なるようで移植できなかった。結果としてはどっちでも良かったということになるのだろう。





<乗り心地>
乗り心地はどうかというと、シナプスアロイと比べて良くなったかよく分からなかった。ただし、フレームが仕事をしていないということではなく、タイヤが地面と接地するのをうまく制御している感じ。やっぱり、乗り心地というのは25Cのタイヤというのが一番でかいと思った。シナプスアロイも同じタイヤとホイールだったからね。新たなサドルに変えたのに、気にならなかったのもタイヤのおかげなのかも。ホイールはマビックを推奨したい。おそらくキシリウムをCAAD12に履かせるのがベストなはず。マビックの転がり感とタイヤのしっとり感が気に入ってるけど、メーカー同士が開発でお互いのパーツを使ってるだろうから、良い組み合わせになるのではないかと勝手に思ってる。



<シッティングの走り>
可もなく不可もなく、よく分からない。ただ、今回の走りでポジションが絶妙に自分に合っていたので、不満があろうはずもなく、こういうものかといったところだった。ちょっと気になったのが、加速していきたいときの反応性。これはCAAD12ならではと思った。バイクに慣れてくるとこういった部分が身体で分かってくるようになるのかもしれない。サイズとポジションが合っていることが大前提なので、適正なサイズを選ぶことが重要だろうな。自分の場合、やや小さ目のフレームサイズだと思ったが、そんなことはなく、ほぼ適正と言えるサイズだったから。



<スプリント、ダンシング>
スプリントもダンシングもシナプスアロイでは感じられないもので、公式動画でこういった場面を強調していたことがよく分かる感じの性能。自分のような素人にも体感できる性能ということなんだろうな。これを続けるには体力が必要だし、息切れしやすいのも確か。でも、ロードバイクってこういった場面が楽しくなってくるわけだから、誰もがこういった乗り方で楽しめるのではないかと思った。公式動画のような速度を出せていないけど、フレームを左右に揺さぶりながらリズミカルに進む感覚はあったから、ゆくゆくは上手くなるように覚えていきたい。それにしても、公式動画のシートポストの高さは凄すぎる。とても真似できる高さではない。

CAAD12のフレームは横から見ると細く見えるのだが、正面や上から見ると幅のあるフレームになっているんだよね。軽量であることも重要だけど、横に扁平している感じなんだよ。これがスプリントやダンシングの良さに繋がっていると思われる。BB30Aの影響もあるんだろうな。RS8の105との比較で言うと、自分はCAAD12の方が好み。





<シートポスト高さ>
自分のCAAD12はサイズ50で、写真のとおりの高さとなっている。シナプスアロイは51なのだが、CAAD12の50とサイズがほぼ同じ印象。自分の手足は平均よりやや下だし、胴長なのでトップチューブが短いかなと思ったけど、そうでもなかったので、これが適正サイズということになるのだろう。





<ホリゾンタルなフレーム>
ホリゾンタルはCAAD12の特徴だと思う。厳密にはホリゾンタルではないようだが、他のバイクと比べると、その姿は異質に見えてくるほどだから。フォークも直線的だし、スローピングの要素がかなり少ない見た目というのが全体的な特徴。カラーリングもよく考えられていて、黒の配色によって、横から見ると細いフレームであることを演出している。レッドも同じ配色だったと思う。問題はシートポストを出せる高さになるが、自分としては、シートポストのキャノンデールのロゴが出せればそれでいいと割り切っている。写真のサドル高さだけど、トップチューブが股間に当たっているわけではないので、乗り降りもシナプスアロイとほとんど同じ。走りが変わってくると少しずつ上げていくことになるのかもしれないけど、1cm程度上げたところで見た目が変わるわけでもないしね。。。





<ワイヤーの内装化>
CAAD10の最終盤でも内装化されていて、CAAD12もその流れを受けた感じでよりスマートになったのかもしれない。ワイヤーの内装により洗車が少し楽になった。整備を自分でする場合は外装の方が良いと思うので、これは好みの問題も含まれるのだろうな。





<電動アルテグラ化>
CAAD12のフレームは完全に電動対応していて、これも内装により見た目がスッキリすることになった。自分はバッテリーを外装しているのだが、これも普通に装着できるようになっている。ただし、外装バッテリーはシートチューブにボトルケージを装着できなくなってしまうのが問題。ボトルを2本装着させるためには、アダプターを付けることになりそうだ。まー、内装バッテリーにすればいいだけなんだけどね。好みになるが、外装バッテリーにも良いところがあって、スイッチをオフに簡単にできるところなんだよな。クルマに押し込むような積み方をする自分には外装バッテリーが合っていると思っている。ショップさんには感謝。






<どんな人にCAAD12がおススメになるのか?>
1台目をCAAD12にした人は羨ましいと思った。この性能が標準になるのだから。

初心者、アルミ好き、モノ好き、、、色々な人にもお勧めできると思う。絶対的性能を求める人はスーパーシックスエボハイモッドを選んだ方がいいだろうし、CAAD12はそういった人をターゲットにしているわけではないだろう。

ハイエンドユーザーから見れば、CAAD12が視界に入ることはないと思うけれど、ミドルグレードのバイクを求めるユーザーからみれば、十分な視界に入るのがCAAD12。エントリーモデルのアルミフレームユーザーも十分視野に入れてもいいと思っている。そして、ミドルグレードのカーボンを選択肢に入れているユーザーにも、このアルミフレームは視野に入るのではないかと。

アンカーRS8との比較しかできないが、このグレードのカーボンであれば、CAAD12は遜色がないどころか、特徴的な乗り味(スプリントやダンシング)を楽しむことができると思っている。この乗り味は、大げさに言うと、試乗で感じたドグマF8とスーパーシックスエボハイモッドと比較できるぐらいにね。

懐事情が許されるのであれば、ハイエンドに行った方が後悔はしない。自分はそこまで辿り着くことができなかったけれど、仮にハイエンドを選んだとしても、CAAD12の性能は気になるところだったと思う。何にしても、CAAD12の軽快な反応性は試乗で分かる思うから。フォークの性能は峠の下りで評価すべきで、店頭での試乗だとその性能は分かりづらいと思う。

自分としては初心者がカーボンバイクを選ぶのも良い選択だし、エントリーアルミを選ぶのも良い選択だと思っている。ただ、完成車を含めた性能、その後のアップグレード、そしてコストパフォーマンスを考えると、CAAD12は選択肢として最後まで残るはず。BBを問題にするかどうかになる。

BB30AはBB30と異なる規格になっていて、BB30よりも性能は強化されているらしいが、BB30の問題を気にする人には無理に勧めることはできない。シナプスアロイも音鳴りがあって一回交換してるから。自分の経験で言うと、音鳴りは雨の日のライドと関係しているように思える。雨の日はグリスに水が浸入する勢いだし、BBに限らずロードバイク全体へのダメージが大きいんだよね。自分の場合、雨の日のグレーチングで転倒したことがあって以来、雨の日は乗らなくなったから、BB30問題は気になるものではなくなったし、音鳴りもしなくなったから。

雨の日に乗らないのであれば、拭き掃除程度で十分だし、BBの音鳴りからも解放されると思う。

実を言うと、自分はアルミ信者。シナプスアロイのフレームにもCAADと書かれているので、一応はCAADユーザーだったということになる。ホイールをコスミックカーボンにしたのも、リムがアルミだからであって、アルミのロードバイクで十分満足している状態だった。ここで、CAAD12が登場したことで、この路線はしばらく続くことになりそうだ。カーボンが良いのは分かっているんだけど、週末を楽しむ分にはCAADで十分条件を満たしてしまっている。CAADは、コストを含めて十分な魅力があると思ってる。

人気のカラーは何になるのだろうか。ネオンスプリングは写真写りがいい感じになっているが、アシッドレッドも良さそう気がした。チームカラー、プレミアムグレイも落ち着きのある感じだろうし、フレームセットのカラーも良いと思う。来年のモデルはカラーやグラフィックが変わっていくことになるのだろうから、これから色々なバージョンが増えていくんだろうな。ディスクブレーキモデルも同時に発表されているわけだし、色々出てきているよね。







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