2020年10月24日土曜日

「メーカーを宣伝したいわけではない」というのは本当なのだろうか?ロゴを排する意義とは?

 


BMCのバイクがいいなと思って調べていくうちに上記の動画を見て参考になったのは、考察を一覧表にして点数評価をしていること。評価項目は次のとおりとなっている。投稿者は、それぞれを数値化して評価した結果、BMCの方に軍配を上げている。

Frame フレーム
Stiffness 剛性
Compliance 応答性
Cornering コーナリング性能
Jealous Factor 嫉妬要因
Fun 楽しさ
Braking ブレーキ性能
Gearing コンポグレード
Off the lights うんざりさせる?
On the rivit ??
In a race レース向け

評価項目の数値化は誰でも簡単にできると思うので、最初の1台目を買う時に、こういうのをやっておいても良かったなと思う。

機材としての性能は当然のことなんだけど、「Jealous Factor」という考えが抜け落ちていることに今さらながら気づかされる。誰しもが、この評価項目を意識しているのは間違いないのに。欧米ブランドとして成立しているものもそうだし、新興ブランドや割安ブランドを選ぶのも深層意識の中にアンチ「Jealous Factor」の名残が見え隠れするのは普通のことなのだから。

ここで、タイトルの話になるわけだけど、これは、あるブログメディアの読み物の中に書かれていることであり、自分なりに気になったので一つの意見として書いてみようかと思った。

嫉妬要因が発生するタイミングは、その人が乗っているバイクメーカーのロゴを見た時であって、ネットで調べれば、簡単に調べつくすことができる今の時代において、初心者であってもそれなりのブランド知識を持っているわけだから、嫉妬要因を生じやすい=メーカー宣伝、というのが自然の流れなのではなかろうか。

そして、あるブログメディアでは、ラファについては「スポンサーロゴ張り付けのアンチテーゼとして、ロゴを極力排したサイクルウェアをデザインしている」と言っている。ラファはどちらかというと、ストライプデザインで一目でラファって分かる状態なんだし、遠目からでもラファジャージってのが分かるレベル。着用している人がそれぞれラファの宣伝をしているようなものだと思うんだけどな。

何が言いたいのかっていうと、ロゴを目立たなくさせることはできても、完全に排除してしまうと、「Jealous Factor」が完全に失われてしまうことになる。人に見られることを意識している人が「Jealous Factor」無しで乗っていて、楽しく乗れるものなのだろうか。

高価なもの、手に入れにくい希少性、潜在的に多くの人に知られている、こういったものが積み重なっていくことで「Jealous Factor」は上がっていくと思うけど、どう考えても、メーカーに頼ったブランディングの結果を反映したものであって、メーカーの宣伝に乗っかっているとしか思えない。

「メーカーを宣伝したいわけではない」なんて言葉を目にしてしまうと、その人の深層意識の中で矛盾を生じさせているのではないかと思えてしまう。余計なことを言わずに、格好良くお洒落に乗っているだけで充分なのではないだろうか。






2020年10月7日水曜日

ロードバイクのプロ機材を「プロユース=業務用」の側面から見た考察

食卓で使っているキューピーのサラダドレッシングは、お徳用のサイズでラベルには「プロユース=業務用」と書かれている。業務用という言葉は、業務用スーパーで連想されるように、高級品でもない、お買い得品といったところ。

一方で、ツールドフランスや世界選手権などで使用されるロードバイクの機材には、高級品といったイメージがあり、お買い得品とは別物。

ただ、プロ選手が使う機材ということであれば、業務用ロードバイクというのが日本語としてシックリくるような感じがしなくもない。

交番で使われるような自転車も業務用だし、ヤクルトの人が使う自転車も業務用、自転車競技で使う自転車も業務用、仕事で使っているのであれば、それぞれの用途に合わせてカスタマイズされているわけで、働く自転車という枠に収まるのではないだろうか。

車でも同じことが言えるはず。ハイエースや軽トラは業務に特化したタイプと言えるし、レースカーもレースを仕事にしているわけだから同じく業務用。

最新のロードバイクを探していくうちに、ハイエンドモデルを求めてしまうことに気づくことがあって、何故、これほどのものを必要とするのか?という自問自答の繰り返しに陥ってしまうのは自分だけではないはず。

資金的に問題があるわけでもなく、その気になれば、、、というところで心のブレーキをかけている。「プロユース=業務用」と考えれば、業者でもない自分が求める存在とは違う気がするので、気持ちの傾きを修正することができるのかもしれない。



2020年10月3日土曜日

型落ちロードバイクでグラベル走行(タイヤ:VITTORIA RUBINO PRO G2.0)

型落ちのエンデュランス系のロードバイクを持っている人は、タイヤを変えてグラベル走行を試してみてはどうだろうか。

<型落ちロードバイク復活の経緯>

荒川サイクリングロードを毎週繰り返すのは飽きてくるところで、ネットや行きつけのショップの情報を見る限り、時代はディスクロードバイクに移行してきているのを実感するし、ディスクブレーキモデルを手に入れれば、未舗装路などの新たなルートを開拓できたりするのかなと思ったりしていた。

メーカー各社で様々な「グラベルロード」が出てきているので、こういうのがあったらな、と思いながらネットを見続けていると、キャノンデールのトップストーンというモデルのジオメトリーは、同社のシナプスを参考にしているという記事を発見。2012年モデルのシナプス・アロイ(リムブレーキ)を持っているので、トップストーンの乗り味に近いのかなと考えたりするうちに、適当に走れそうな砂利道はどこにあるんだろ?と思うようになっていた。


サイクリングロードで見かける上の写真のような砂利道の分岐、こういうのが徐々に気になっていったんだよね。Googleで調べてみると、この周辺一帯で砂利道・畦道・舗装路がところどころでつながっている状況が分かったものの、ロードバイクでどこまで走れるのか、その見極めが難しい感じ。「グラベルロード」があったらな、という思いが膨らんでいく状況だったけど、新車バイク1台の購入までは踏み切れず、とりあえずタイヤ交換だけで何とかならないかなと思っていた。

以前の経験で装着可能なタイヤは最大28Cということが分かっていたし、パナレーサーのグラベルキングの評価は高いようなので、これで間違いはないだろうという感じがする。グラベルキングにはスリックだけでなくセミスリックなどの様々なバリエーションがあるので、店舗で実物を見て判断すればいいかと考えていた。

<VITTORIA RUBINO PRO G2.0の購入>

そんな中で、発見したのがルビノプロのツインパック。タイヤ2本+インナーチューブ2本のお買い得価格。ルビノは使っていたことがあって、タフだった印象が残っている。28C用のインナーチューブが同封されているのは有難い。グラベルキング2本とインナーチューブ2本を買うよりも5千円くらい安く買えるわけだ。高評価で実績のあるグラベルキングにしようか迷ったけど、タン色+値段が決め手となって購入することになった。限定品と知ったのは購入後で、他のルビノシリーズと何が違うのかはよく分からない。

<走行の感想>




画像は砂利道・畦道を走行した後の状態で、タイヤ幅全体を使って走行していたのがよく分かる感じ。乾いた砂利道・畦道程度であれば、このスリック(タイヤの空気圧は前後6.0)でも問題はなさそう。タイヤに小さな穴が開くこともなく、グラフェン2.0の頑丈さが何となく分かったような気がする。


今から8年前の2012モデルの触覚ワイヤーのティアグラ10速の型落ちロードバイクでも普通に行ける。リムブレーキなのでディスクブレーキに比べると、効きが悪いとしか言えないけど、そもそも悪路では速度を出せないので、平地であればこれでも十分なのかもしれない。長い下りだったら嫌になりそうだけど。
スリックなので、高速度域でのグリップ感やコーナーリング性能を試すようなものではなく、耐久性があってパンクの不安が少ない程度という認識になるのかな。下の画像のような場所なら特に問題はないのかもしれない。





舗装路の性能は25Cの方がいいと思う。ただし、28Cのスリックであれば、それほど抵抗になるものでもないし、グラベルに向かうまでの移動という視点で見れば、28Cがちょうどいいんじゃないかというように思えなくもない。25Cでこういった悪路を走るとどんな感じになるのか気になるところだけど、トラブルになりそうなので試す勇気はない。25Cだと土に刺さるような細さを感じるけど、28Cだと刺さらずに転がってくれる感じ。

8年前の型落ちロードバイクとは言え、当時のエンデュランス系であったわけだし、今のグラベルロードに繋がる要素を持っていたから、こういった悪路を普通に楽しめたのかも。ハンドル高めで前傾緩めのポジションはグラベルでも重要なポジションと言える気がするので、型落ちのエンデュランス系のロードバイクを持っている人は試してみてはどうだろうか。Youtubeの人が言っていることが何となくわかった気がする。


新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により、今のところ、行先は荒川サイクリングロードの吉見運動公園の一択。マスク着用が必須なので、寄り道をする気にもならないし、遠出をする気にもならないから仕方がないんだけど、自走で行ける近場のルートにグラベルを追加することが可能になっただけでもマシなのかも。以前だったら、悪路の走行を考えることは無かったんだよな。