2015年2月28日土曜日

ポジション、ペダリング、ボディバランスを実走で確認する方法を考えてみると

ポジション、ペダリング、ボディバランスは重要であり、ネットや雑誌で調べれば調べるほど色々な解説が出てくるので、自分としても走力を向上させるために何らかの形でトレーニングをしていきたいと考えていた。

ポジションであれば、フィッティングで見てもらうことになるし、ペダリングについては某社のペダリングモニターが参考になるかと思う。ボディバランスを考えるならば3本ローラーでトレーニングしていくことで向上していくらしい。

フィッティングに関しては、理想的なポジションが得られることを頭で理解しているのだけど、実走で理想的な姿勢を維持できているのか分からなくなる問題点があるかと思う。フィッティングで確認するポジションと実走のポジションは全く同じというわけではないような気がするし。

ペダリングモニターと3本ローラーについては新たに購入する必要が出てくるのだが、3本ローラーは部屋で使える状況ではないので対象外。ペダリングモニターに興味はあるんだけど、パワーメーターが必要なほど走り込みをしているわけではないし、そこまでの購入意欲が湧く感じとはなっていない。

週末のライドで、気軽に確認できる方法があるのだろうかと考えてみて思いついた方法は「手放し運転」。路面や交通が安全であることが前提で、手放しと言ってもハンドルをすぐに握れる状態で、時間的には1秒前後といったところ。ハンドルに伝える力をゼロにするようなもので、擬似的な手放しになる。手放しは推奨できるものではないので、あくまでハンドルに加える力をほとんど無くすイメージ。

ハンドルに指が触れているけれど力は掛かっていないような状態なので、見た目で言えば手放しには見えないのだが、これが思った以上に自分のポジション、ペダリング、ボディバランスがハッキリと分かる感じで、まっすぐ走っているつもりだったのに、右に偏ったり、蛇行してしまう状況だった。

もともと前傾姿勢での手放し運転は難易度が高いと思うのだが、ポジション、ペダリング、ボディバランスを適切にしないと全く直進できない。左右均等のペダリングを心掛けると安定してくるのが分かるし、腹に力を入れて体幹を使うイメージを持ちながら走行すると、さらに安定してくる感じ。ポジションも同じで、バイクに対して身体を真っ直ぐにしていけばいくほど安定感が増していく。

おそらく自分の走行姿の外観を見れば真っ直ぐ走れているようなポジションになるのだろうけれど、手放し運転のバランス感覚は見た目では分からないほど繊細さがある。外観からの見た目では判断しにくい状態になるのだが、身体の使い方としてどこを変えればいいのかは自分でよく分かるので、力の入れ具合や身体のバランスを調整することで、それが直に走行安定性へと繋がっていく感じ。

今までは実走で脚力を鍛えることが中心になっていたし、ポジションやペダリング、ボディバランスを確認する方法がなかったので、改善のしようがなかったわけだが、ここにきて大きなヒントが得られたような気がしている。頭や肩への力の入れ方で左右のポジションが僅かに異なるのも、手放し運転だからこそ体感できたことなわけで、身体についてしまった癖を少しずつ修正していく必要がありそうだ。

走行の合間に一瞬の手放し運転を挟むことで、ポジション、ペダリング、ボディバランスの修正ができるとは思っていなかったな。まー、手放し運転が効率的な走行に繋がることはないのだろうけれど、実走で確認できるわけだし、コストが掛かるわけでもないので案外これは悪くはない方法なのではないかと思う。手放し運転を目指しているわけではなく、あくまで真っ直ぐ走るための確認作業なのだが、今日のサイクリングでも効果を実感しているので、これを続けていけば走行能力を総合的に向上させることができそうな予感がする。

プロ選手がレース中に手放し運転をするのを見たことがキッカケだったんだけど、プロ選手はポジションもペダリングもボディバランスも全てが高いレベルだからこそできる芸当なんだろう。



2015年2月22日日曜日

ディスクブレーキのロードバイクを検討

昨日は、秩父の氷柱を見るために秩父道の駅をスタート。この時期にしか見ることができないので、どういうものかと楽しみにしていたのだが、期待を裏切らないほどの氷柱の出来栄えだった。尾之内の氷柱は天然物と人工物が見られるようになっていて、圧倒的な存在感を示したのは人工の氷柱だった。天然物も凄いんだけど、人工物と比べてしまうと見劣りしてしまうのは仕方がないのかも。

秩父のサイクリングはやはり楽しい。秩父市街地だと交通が多くなってしまうのだが、小鹿野方面は車の通行も少なくて、走りやすい道が続いているので気分よく走れる。主要幹線道路だけでなく、脇道のようなところを楽しく走れるところも魅力になる。

冬の路面は凍結防止のための砂などが撒かれているので、乾いていれば問題はないのだけど、少しでも濡れているとタイヤが汚れていく感じになる。フレームやホイールが汚れるほどではなくて、タイヤだけの汚れになるので、それほど気になるわけではないのだけど、氷柱付近の駐車場辺りでは、湿った地面を通ることになるので、タイヤは泥だらけになってしまった。

このぐらいの汚れは大したことがないし、走行時に影響が出るものではないんだけど、だからといって良い気持ちがするわけではない。注意をしているのは、リムに砂を咬ませないようにすることで、エグザリットであったとしても、固い砂粒がリムに紛れてしまうと小キズがすぐについてしまうから。

普通のアルミリムだとデコボコになっているかと思うぐらいのキズが、エグザリットであれば小キズが付く程度になるかと思うのだが、さすがに硬い石には適うものではない。リムを傷つけたくないという気持ちが出てくると、悪路を走るのは気分が乗るものではなくなってしまうので、ここにリムブレーキの限界があると思ったな。普通に使っていて付いてしまうキズは気にならないんだけど、リムがボロボロになっていくことは気分がいいことではない。

まー、エグザリットを使用して1年になるのだが、幸いなことに小キズは1か所に留まっている。今の使い方をしている限り、それほど大きな傷がつくとは思えないのだが、今以上の悪路で走行をしたいと考えると、リムがボロボロになることを覚悟しなければならないのかも。

シクロクロスをやるわけでもないし、オフロードを走ることを想定しているわけではないのだけど、ロードバイクで走行するにしても、ちょっとした悪路を走らざるを得ない場面に遭遇してしまうのは避けられないと思う。そういう場合に役立つのはディスクブレーキになるのだろうな。

ディスクブレーキだとリムが削れるようなことは起きないだろうし、ローターが傷ついたとしても、ローターを交換すればいいわけで、それほど気にせずに悪路を走行することができるようになると思うんだよね。どう考えても、リムブレーキは地面に近すぎるので、簡単に異物が混入してしまうと思う。

ディスクブレーキのロードバイクを真剣に考えるようになってきたわけだけど、問題は価格と規格。狙っているのは油圧式タイプの電動シフトで、ディスクブレーキ化をするにしても、これしか考えられない。これに一回試乗してしまうと、ネットや雑誌で謳われているディスクブレーキのデメリットがどうでもよくなるぐらいの性能差だったわけで、自分としてはディスクブレーキへの期待が物凄く大きい。規格は色々とあるようなので、今後、どのような規格で統一されていくのかは注目している。自分なりにディスクブレーキ化による影響を整理してみると、

UCIに認可されていない
→レースに出ることはないので関係なし。性能的には「ディスクブレーキ>リムブレーキ」というのが現実だと思う。UCIが認可しない場合は、最高峰のレースで使われているバイクが最高の性能を持つことわけではないということ。Shimano BR-R785 hydraulic brakeはdura aceを超えているのは素人の自分でもすぐに分かるぐらいの性能差なわけで、本来ならば「dura ace」を名乗っていても不思議ではないと思っている。dura aceを名乗らないのはレースで使用できないのが理由のような気がする。

フレーム、フォークの剛性が必要
→メーカーが既に開発しているし、現状でも不満のないレベル。普及が進めばさらに改良されていくようになる。

ホイールのスポークが多くなる
→ディープリムあるいはマウンテンバイクのノウハウで、ある程度の空力を克服できると思っているんだけど、実際のところ、最高峰のレースでそこまでの違いが出てくるのだろうか。趣味で走行する自分にはあまり関係のないことかも。ターマックディスクのホイールで空力が悪いなんて感じなかったし。

カーボンホイールが進化する
→レースに出ることもないし、軽量化を求めていないので、自分にとってはどうでもいい。

ホイールの装着がスルーアクスルに変わる
→スルーアクスルの方が良いのであれば、むしろその方がいい。スルーアクスルの口径の規格が進めばそれでいい。

フレームのエンド幅の規格が135mmあるいは別のものになるかも
→特殊な規格になるようなエンド幅を選びたくないので、普及がある程度見えてきたら、そこで考える。

重量の増加
→どうでもいいレベル。そこまで気にしない。

空力の悪化
→どうでもいいレベル。そこまで気にしない。

ディスクブレーキの音鳴り
→効きが悪くないのであれば、どうでもいい。気になる場合はショップに見てもらう。

ホイールの脱着が面倒
→少し位の面倒であれば問題はない。

油圧式のメンテナンスは専門知識が必要
→ショップに見てもらう(幸いなことに自分のショップはマウンテンバイクにも強い)

リムブレーキのバイクとの互換性がなくなる
→リムブレーキのバイクも専用品であり、ディスクブレーキのバイクも専用品なので、もとから互換性はない。ディスクブレーキモデルが普及してくると、カンチブレーキやVブレーキのように、逆にリムブレーキそのものが特殊な専用品になってしまうのではないかと。

シマノを選んでおけばそれが規格になりそうな気もするが、マウンテンバイクと一部共用できるような規格が望ましいのかもしれない。それまでの間は今のバイクを乗り続けていくことになりそうだ。逆に考えると、リムブレーキモデルは進化が止まってしまっているような気がしなくもない。完成されたなんて言い回しがされているけれど、もう改善の余地が少ないってことなんだろうな。

もともとディスクブレーキのロードバイクに興味はあったのだけど、今は2台目を購入するとしたらディスクブレーキ(油圧+電動シフト)以外考えられない状態となってしまった。

















2015年2月16日月曜日

こんなのがあったのかと思うバイクが Litespeed T5 disc, T5 Gravel

これが自分の求めている商品になるのかなと感じたのがLitespeed T5 disc。Cannondale caad10 discも良いと思うのだが、注目したいのはT5 Gravelで、このバイクにはクランクブラザーズのホイールが装着されているところ。クランクブラザーズのホイールをロードバイクに履かすことができるようになっているとは思っていなかった。

T5 Gravelはグラベルに特化しているのかもしれないけれど、写真を見る限りはT5 discとほとんど変わらないので、ロードバイクの走行感が失われているわけでもなさそうだ。シクロクロスと比べると、T5 discは軽快さがありそうなので、やはりシクロクロス用バイクはロードバイクに変わるものではないんだろうな。

フレームはチタンなので、カーボンと比べてしまうとそれほど軽量ではないようだけど、自分としてはそういった軽量化は求めていないので問題なし。色々と試乗を繰り返してみてカーボンフレームの良さを実感しているのだが、正直なところ、今のアルミでダメだと思ったことはない。

ネットや雑誌でカーボンとアルミの違いが色々と謳われているのはそのとおりなんだろうけれど、自分としては、費用をそれなりにかける場合にはちょっとした違いではなくて、圧倒的な違いを求めているわけで、アルミフレームをカーボンフレームに変えたところで、それほど圧倒的な違いを見出すことはできないと思った。エアロ効果を高めたカーボンフレームには興味があるけれど、それも圧倒的な違いかと言われれば、あまり自信はない。

最近は、グラベルロードといったジャンルが登場してきているようで、シクロクロスでもなく、ロードバイクの乗り方で、未舗装を走らせることができるようになっているモデルが増えてきているような気がするのだが、これはディスクブレーキ化の流れによって後押しされている感じがする。

ロードバイクで色々なところを走ってみると、たまに未舗装の道路を走ってみたくなる衝動に駆られるのだけれど、そのためにシクロクロスやマウンテンバイクを買うのもなんだかなと思う人は多いと思う。ロードバイクだとタイヤが細すぎるし、シクロクロスだと軽快さが失われる、これらの性能は両立しないと思っていただけに、こういったロードバイクの登場を待っていた感じがする。

自転車の圧倒的な性能というのは、軽快さとブレーキ性能でこそ理解しやすいところで、それに加えて、走行場所を選ばないというのも重要。T5 Gravelのようなバイクは、ロードバイクでありながら、悪路も走れる状況というのは圧倒的な性能と言える。このバイクにシマノの油圧式電動シフトを導入して、ホイールはクランクブラザーズとすれば、このバイクは自分の中では究極的なものになりそう。

クランクブラザースのホイールは非常に興味を持っていて、これをロードバイクに装着したらディスクブレーキであったとしても軽快さが失われることなく、快適な走行を楽しむことができるだろうなと思っている。形も好きになれそうだし、あのスポーク数はエアロ効果も期待できそうなんだよね。

T5 DiscとT5 Gravelの2種類を展開しているところにも興味がある。今後はこの2つが主流になっていくのだろうか。レース指向であればT5 Disc、万能性を求めるのであればGravelといった感じになるのかな。Gravelのフレームであれば、ブロックタイヤの選択肢もかなり増えそうだし、場合によってはロングライド先でタイヤをスリックに替えるのもアリなんだろうな。これはロードバイクの楽しみ方が飛躍的に高まりそうな性能になるよ。これ1台でアスファルトも悪路もこなせるのだから。


2015年2月14日土曜日

ロードバイクのディスクブレーキ化によって、パーツの主役はフレームからコン ポへ

ロードバイクの選び方として、一番重要になるのはコンポだということを改めて感じる。当初はロードバイクの主役はフレームになると思っていたし、コンポのグレードが違っていたとしても、走行にはそれほど影響しないと思っていたのだが、ここにきて考えが大きく変わってしまった。ロードバイクの主役となるパーツはコンポなんじゃないかと思えてきたんだよね。

自分が考えるコンポのランキングは、
1位 油圧式ディスクブレーキ+電動シフト
2位 デュラエース+電動シフト
3位 アルテグラ+電動シフト
4位 機械式デュラエース
5位 上記以外の機械式コンポ

順位をつけているけれど、1位が突出しすぎていて、2位と3位は似たようなもの、4位は機械式の中で頭一つ飛び出ている感じで、5位は上記のものとは差がありすぎるといった感じ。油圧式ディスクブレーキを知ってしまうと、デュラエースとアルテグラの違いは誤差みたいなものになってしまうな。

ティアグラにすべきか、105にした方がいいのか、それともソラでいいのか、なんてことで迷うのは1台目の購入の時だけで、ロードバイクの世界に嵌まっていけばいくほど、コンポ選びで迷うことはなくなってしまうのだが、ディスクブレーキモデルだけは別で、グレードアップの対象ではなくて別枠という感じ。

電動アルテグラに変えたばかりで、少しはハイエンドモデルに近づいたと思っていたのに、シマノの油圧式ブレーキの電動シフト試乗車に乗ってしまったことで、まだまだ頂点には程遠いということを思い知らされる。ディスクブレーキは別枠モデルということで、興味の対象になっていなかったんだなと、今後の流れはディスクかなと思うんだよね。

ロードバイクにディスクブレーキは必要か?といった議論はネットや雑誌でなされているけれど、ターマックのディスクブレーキを試乗した自分の意見としては、どう贔屓目に見てもリムブレーキは勝負にならないと思うぐらいの性能差。リムブレーキのハイエンドモデルに試乗した時の感想が霞むぐらいの差があるので、これを知った後ではエグザリットもデュラエースも比較の対象にするのは間違っていると思ったぐらいだし。

ディスクブレーキと同等な性能を持つリムブレーキは存在しない。過去のネットや雑誌でのディスクブレーキ化に対する提言による先入観だけだとリムブレーキで十分なんてことになるかもしれない。でもさ、試乗してみるとあの記事で言いたいことはなんだったんだ??って感じになる。同モデルによるリムブレーキとディスクブレーキの違いを記事にしているのもあるけれど、あれは本当か??って思うぐらい。素人でもプロでも電動シフトが圧倒的に良いのが分かるぐらいに、ディスクブレーキも圧倒的というのが素直な感想。ホイールのスポークの組み方がリムブレーキとは異なるようだけど、あんまり気にならなかったし、今思うのは、重箱の隅をつつくような指摘をする記事が多かったんだなということ。フレームの剛性の違いにしても違和感があるようなことはなく、極めて普通の出来なわけだし。ここで剛性がどうのこうのって話は、普通の乗り手にはどうでも良さそうな感じもする。トータルで見て本当によく出来てるのだから。

まー、実際のところ、これがいいと思ったものを買えばいいんだけど、いきなり完成車で100万円近くするディスクブレーキモデルを選ぶ人なんて限られるだろうから、油圧式ディスクブレーキかつ電動シフトの良さを知っている人はほとんどいないと思える。自分がそうだったわけだし。完成車価格で40~50万円ぐらいになってくれば、リアルに購入を考えていくことになるんだけど、その日はいつになるのか見えてこない。

リムブレーキモデルの中で、違いを求めるためにフレームを選ぶのは分かるし、そういったところでハイエンドモデルを視野に入れるのはよく分かる。でも、今の状況でディスクブレーキモデルを除外してしまうのはもったいない気がする。

ディスクブレーキは専用のフレームとホイールが必要ってなるけれど、ちょっと違う視点で見てみれば、同じようにリムブレーキは専用のフレームとホイールが必要ってなるんだよな。考えてみれば、リムブレーキも専用フレームってことだから、ディスクブレーキだけを見て、専用を強調することもないかと。

ディスクブレーキの台頭によって、フレームがコンポに従う関係が出来上がったような気がしなくもない。今までは、フレームに合わせたコンポを作ってきたと思うのだが、電動シフトの登場によって、電動化に対応したフレームが登場してきたし、ディスクブレーキもその流れに組みしているのではないかと思う。電動シフトの場合はケーブル内臓のための穴あけぐらいの対応だけど、ディスクブレーキは剛性を含めて新たに設計し直すぐらいの新型フレームなわけだし。

リムブレーキの世界ではフレームが主役になるけれど、ディスクブレーキが一緒に並んでいる今の状況だと、その主役はコンポと言ってもいいのかもね。










2015年2月13日金曜日

東京シクロクロス2015とShimano BR-R785 hydraulic brake

お台場で行われた東京シクロクロスを観戦してきた。今回で3回目の観戦ということもあって、ロードバイクというか、自転車の世界に嵌まってきているなと実感している。どういった選手が活躍しているのかもある程度分かってきたし、シクロクロスの面白さが深まってきたのかも。

当日は雨が降るような天気だったので、暖かいうどんを食べた時点で自宅待機になりかけたんだけど、トップレベルの走りを生で見たかった意志が打ち勝つことになった。レースを見て良かったと思う。シクロクロスをやってみたいという衝動に駆られるのと同時に、機材の消耗と汚れが激しすぎるのでハードルが高いかな考えてしまうのだが。

シクロクロスで参考になると思ったのは、優れたボディバランスとバイクコントロールで、パワーに頼った部分だけではないところ。上位選手は、砂浜や水たまりのある悪路を走り抜けるのがうまい。出場しているのはエリート選手になるので、全員が上手いのは間違いないんだけど、数メートル先まで乗車して走行できる選手と、降車して走る選手で差が少しずつ拡がっていく感じだった。

ペダリングに関しても上位選手は上手いということが見てわかる。上位選手は砂浜でもトルクが途切れることなくスムーズに進んで行く感じだった。砂浜で苦しむ選手の走りは、グッ、グッという感じで踏んだ時にしか力が伝わっていない感じ。タイヤに伝えるトルクのムラを無くすペダリングが理想的であることを改めて思う。こういうのってシクロクロスに限ったことではなくて、ロードバイクでも重要になるんだろうな。実際にできるかどうかは置いておいて、タイヤに伝えるトルクのムラを無くす走りのイメージを持つことにしていこうかと思った。

ここから本題で、表彰式を見終わって、すぐに帰ろうかと思っていたところに、レースで使われていたバイクを洗浄している現場に遭遇することになった。レースを観戦している時は気にしていたわけではなかったんだけど、どんな機材を使っているのかなと思って観察してみると、コンポは昨日の試乗会で試乗したTarmac discに使われていたものばかりで、他のコンポを見てみるとスラムのようだった。

どうやら、シクロクロスで使われているディスクモデルのコンポは、シマノとスラムの2つになっているようで、スラムのパーツは何なのかは分からなかったんだけど、シマノのコンポは先日の試乗で見たBR-R785 hydraulic brake そのもの。このシフトとブレーキって、完全に実用化されているだけでなく、シクロクロスのような過酷な使い方をしても問題がないくらいに信頼性と性能があるということなんだなと強く実感。

シクロクロスはロードバイクに比べると速度域がそれほど高いわけではないので、カンチブレーキが使われていてもブレーキ性能としてはそれほど問題はないのかなと思っていただけに、これほどまでにBR-R785を使う選手が多かったことが意外だった。BR-R785は、シクロクロスのコンポとして不動の地位についてしまっている感じで、これをカンチブレーキに戻す選手は少なそう。きっと、ブレーキパワーだけでなく、ブレーキコントロールも申し分ないということになるのだろう。

「ロードバイクにはディスクブレーキのような強力なものは必要ない」といった意見が頭の中にあったのだが、「強力なブレーキを必要としていないシクロクロスのレースでさえ、多くの選手がディスクブレーキを選択している事実」を素直に受け取ることになるとは思っていなかった。シクロクロスのトップ選手達にほぼ受け入れられている状況を見る限り、Tarmac discの試乗でいいなと感じていた自分の直感はこういうことだったのかと思ったな。

ブレーキパワーをそれほど要しないと考えていたシクロクロスですら、ディスクブレーキ化になっていることを考えると、ロードバイクのディスクブレーキ化の普及もすぐそこまで来ていると強く感じる。BR-R785は電動シフトも兼ね備えているわけだし、過酷な環境であっても使いこなせるほどの信頼性もあるわけで、現時点においての最高レベルのコンポと思える。Tarmac discの試乗で感じたことは、リムブレーキとの圧倒的な違いだったし、シクロクロスのレース現場の機材を見ても改めてそう感じざるを得ない。

UCIがロードレースでディスクブレーキを認可するようになったら、BR-R785が一気に普及するようになるんだろうな。認可が先延ばしされるとしても、BR-R785の後継モデルになると思えるし。油圧式ブレーキ+電動シフトの組み合わせが今後のスタンダードになっていくような気がしてくる。

ディスクブレーキ化によって、一本のフレームでシクロクロスやロードバイクを楽しむことができるのではないかという期待を抱くことになった。コンポをBR-R785にしておけば、どちらでも問題はないだろうし、ホイールも物によっては共用できるだろうから。たまにはオフロードも走ってみたいと思うような自分からしてみれば、どちらにも使えそうなフレームがあったらいいなと思う。

それにしても、自分が想定している究極のコンポが既に存在していて、製品化されているだけでなく、シクロクロスでの過酷な使用にも耐えるものであることを理解すればするほど、BR-R785が最終的なターゲットになるということを思わずにはいられない。自分としては、デュラエース(あるいはスーパーレコード、スラムレッド)が究極ということではなく、BR-R785が究極なのだから。これを知ってしまうとリムブレーキは過去のものになってしまうぐらいに強力な性能なわけだし、2台目のフレームはやはりディスクブレーキを念頭に入れておいた方がいいのかも。

BR-R785を試乗してしまうと、これは明らかに別物ということがすぐに分かるだけでなく、あのブレーキフィーリングをしばらく忘れられないぐらいの強烈な印象があった。一方で、ハイエンドモデルの試乗でフレーム性能を色々と比較してみても、重箱の隅をつつくような形で比較になるというか、結局は好みで選べばいいんじゃないのって思ってしまう状況で、しばらくすると印象を忘れてしまう感じ。フレームを変えたとしても、性能が僅かに異なる程度なんだろうけど、ディスクブレーキに変えると、性能は大きく変わっていく感じで、自分の中では既にブレーキディスクとリムブレーキの勝負は付いてしまった。

Dura aceが進化し続けることになってブレーキ性能が強化されることになったとしても、リムブレーキである限りはBR-R785に及ぶことはまずないだろうと思えるぐらいの性能差。一昨年あたりから、ハイエンドモデルのディスクブレーキ化が活発になった理由がよく分かった気がする。BR-R785の圧倒的な性能を生かすフレームが必要になるとメーカーは感じたのだろうから。自分のような一般人ですら分かりやすい性能差なのだから、開発担当者がBR-R785を試乗すれば今後の可能性にすぐに気付くよな。

ディスクブレーキ化によるデメリットを考えても意味はないと思っている。重量が重くなるだとか、リムブレーキバイクとの互換性がないってことがデメリットだと言われているようだけど、それは見当違いになるだろうなと思う。ディスクブレーキモデルであっても、6.8kgの重量規定を満たすモデルがそのうち出てくるだろうし、これより軽い物を求めている人達というのは、そもそもあらゆる手段を講じて減量化に取り組んでいるようなものだから、もとからディスクブレーキの選択肢を必要としていないわけで、これを一般論にしてしまうかのような形でデメリットというのはなんだかね。全てが別物のバイクなわけだから、互換性を求めるのもずれている感じがする。

ブレーキローターの過熱も心配することはないと思う。リムブレーキのイメージだと下りで延々とブレーキレバーを握り続けるシチュエーションが思い浮かぶんだけど、ディスクブレーキは効きがいいから、ブレーキレバーを握り続けるイメージが湧かない。

ブレーキの音鳴りもそれほど気になるわけではない。確かにリムブレーキの方が音が静かだということはわかるけれど、リムブレーキだと音鳴りしないという意見に賛同できない。だって、リムブレーキで雨の中を走行するとリムがデコボコになって、それ以降は音鳴りがしてしまうのだから。リムを削るか、ホイールを交換しない限り、元には戻らないからね。あくまで晴れの日限定で使い続けるホイールと比べて音鳴りがするってことなら分かる。新品状態で音鳴りを気にするよりも、それなりに使った時の状態で音鳴りを比較すべきだと思った。個人的には、ロードバイク購入してから初めて雨の中を走った後に、ボロボロになったリムの状態を見て、元には戻ることは不可能で、今後はブレーキの擦れる音と付き合うことになるんだな、というショックがあったので、リムブレーキだから音鳴りがしないなんて思ってはいない。音が静かなのは新品状態の最初の時だけだという認識の方が強い。

仮に、2台目のバイクをこれから購入することを考えてみるとさ、結局、リムブレーキモデルであっても50万円近くしてしまうし、そこからもっと良いパーツを考えると、さらに価格は跳ね上がってしまうわけで、だったら、最初からBR-R785が搭載された完成車を選んだ方がいいんじゃないのって思う。電動デュラエースと比べてそれほど高価格だとは思わないし、その価格差の違いはあるかと言われれば、どうしようもない差があるとしか答えられないからね。

BR-R785の乗り味を知ってしまったことはある意味で後悔することになるのだろう。これを知ってしまうと、2台目としてハイエンドのリムブレーキモデルのフレームを選ぶよりも、もうこっちでいいじゃんって思ってしまうぐらいに強力な印象なのだから。ブレーキはデュラエースの方がいい、エグザリットは効きが良い、カンパニョーロのブレーキフィーリングは絶妙なんて言い方は、BR-R785の前では過去のものになってしまう気がした。
















2015年2月8日日曜日

彩湖の試乗会に参加して思ったこと その4 wilier cento 1 air とwilier cento 1 sr

最後に気になったバイクはウィリエールのチェントウノ。AirとSRの両方があったので2台とも試乗することになった。見た目で言うとほとんど同じように見えるのだが、シートポストがISPになっているのがSRで、シート調整ができるのがAirという感じ。

AirのサイズはSで、SRのサイズはM。結果としては、Mサイズは大きすぎて自分のサイズではないことがハッキリわかったのだが、Sサイズだとこれ以上ないくらいの適正サイズということもハッキリわかったのは大きい。身長174の自分だとSサイズということになるんだな。体の硬さと手足の長さがやはりSということか。。。軽く流す走行であれば、どちらも乗れるといえば乗れるんだけど、高速巡航時に踏んでいくときの感覚で言えば、Sサイズの方がしっくりくる。

一番楽しく周回できたのがAirで、これは適正サイズだったことが大きな理由になるんだけど、他にも大きな理由は存在する。フレームがエアロを謳っているわけで、エアロ効果はそれなりに期待できるのだろうとは思っていた一方で、そこまで体感できるのかっていう半信半疑なところはあった。でも、そういった疑問がハッキリすることになる。

このフレームはディープリムとの相性が良い。これって、今流行のモデルで、ロードバイクにもできる限りのエアロ化の性能が取り込まれようとしているのはなんとなくわかっていたんだけど、実際に乗る機会なんてないのだから、妄想を膨らませるしかなかった。でも、今回の試乗によって、その違いというか効果がなんとなく肌で感じられるというようなイメージで、エアロ効果を体感するというよりも、どちらかというと直進安定性が増しているという感じ。空気の抵抗が減ったかどうかは正直分からない。でも、バイクを真っ直ぐに、ブレずに切り込んでいくといった性能が高いのは自分でも分かった。こういうのがエアロ効果ということになるのかな。

ディープリムホイールが好きな人であれば、こういったフレームを好きになるのではないかと思う。デザインも平べったいだけでなく、スクエアな部分もあったりして、既存の丸パイプのフレームとは一線を画している。アンカーのRMZもそうなんだけど、少し角ばったデザインは自分好みということもあって、性能の違いを感じることができたのも大きな収穫。エアロの性能と言っても微々たるものなんだろうけれど、この造形は気に入っている。

装着されていた3Tの60mmのリムハイトは初めて経験することになったのだが、さすがにこれぐらいの高さになると横風を気にする必要が出てきそうな感じ。SRに装着されていたBora ultraは今のバイクのホイールと似たような感覚で走行できるのとは対照的だった。自分には50mmのリムハイトで十分というか、これ以上の高さが欲しいと思ったことはないので、これはこれで良い勉強になった気がする。

剛性が高いだとか、振動吸収がどのくらい良いのかというのは、正直よく分からない。自分の感覚で言えば、いたって普通。フレームの固さというのはよく分からないものなのかも。乗り心地も普通だと思っている。自分に合うサドルに変えればさらに快適になりそうだと思うので、試乗車のサドルで評価することはできないだろうし。最初に乗ったアンカーRIS9、スペシャライズドTarmac discも同様で、どのバイクの剛性が高かったとか分からない。まー、ハイエンドモデルで剛性がどうのこうのっていうのは、自分からしてみればそれほど気にする必要はないのかも。

剛性や振動吸収がどのくらい良いのかはよく分からない部分があるけれど、そういうのは置いておいて、やっぱりさ、見た目が重要だと思った。キャノンデールのスーパーシックスも、アンカーのRIS9も性能は申し分ないし、楽しく走行するのであれば、こういったフレームを選ぶことで間違いないと思うのだが、必要十分な性能かつ見た目のエアロとディープリムホイールとの相性が良いということであれば、物欲のターゲットとしてこれ以上の存在はないと思う。

今のバイクの電動アルテグラ、コスミックカーボンを移植することを前提にすれば、チェントウノで決まりのようなもの。ウィリエールには良い印象をもっていたし、今回の試乗によってそれが確信に繋がった感じ。それと、ディープリムホイールに慣れてくると、やっぱりフレームもディープリムに合ったものを選びたくなるのは当然の成り行きになるかと。ローハイトのホイールもいいんだけど、自分の乗り方はディープリムに合わせたものになっていることを今回の試乗で認識させられた感じ。

チェントウノおそるべし。試乗車を改めて見てみると、それなりにカッコいいポジションが出せていたんだな。このポジションでも本気走りで乗れたんだから、徐々に身体を慣らしていけば、より速く、より長く、という感じで強化されていくことになるのだろうか。









2015年2月7日土曜日

彩湖の試乗会に参加して思ったこと その3 S-Works tarmac disc

2台目の試乗はS-Works Tarmac Disc。ディスクモデルのロードバイクに乗ったことがなく、ターマックというか、そもそもスペシャライズドのバイクに乗るのも初めてなわけで、このディスクモデルには非常に興味があった。スペシャライズドの試乗車の中でディスクモデルは一台だけとなっており、サイズは54で自分にとっては大きめだった。

サドルの高さは出せていたんだけど、やっぱり高速を維持する走行では無理のあるサイズだったので、本当の評価はできない状態になるのだが、それでも試乗した価値があった。ディスクブレーキの性能が他の追随を許さないほどのものということを思い知らされた感じ。ディスクブレーキ用ホイールも他の高級ホイールと比べても何も遜色もないと言うか、転がりの良さは乗ってすぐに分かるぐらい。ディープリムのこのホイールは好きになれそうだ。重量の軽さも良いレベルでまとまっていて、完成度が高すぎるし、適正サイズのフレームがあったら、これが自分の求めていたバイクそのものという感じがする。

はっきり言って、ブレーキディスク化による重量の増加なんて誤差レベルというか、どうでもいいかなと思えるぐらいだったし、ホイールのハブ周りの重量が増加したり、ディスクローターによる横風の抵抗を受けるなんて懸念を心配する必要はなく、単なる杞憂にすぎなかった。そんなの気にするレベルではなかったし、圧倒的なブレーキ性能をまざまざと見せつけられた感じで、「ザクとは違うのだよ、ザクとは」なんてセリフが出てきそうな勢い。フォークの剛性がディスクブレーキ化によって従来のリムブレーキ用フォークとは異なるっていう意見にしても、そうなのかななんて思っていたんだけど、それは見事に覆されたというか、単なる先入観に過ぎなかったわけで、そんなの分からなかったという感想しか出てこない。

ロードバイクのディスクブレーキ化にネガティブなものは特に感じなかったし、ホイールの空力や重さの不満は全くないレベル。ディスク化は良い方向だとしか思えなかった。これに乗って文句が出るレベルって一体どんな人達なんだろうって感じ。性能面の評価をするのであれば、UCIのレギュレーションに適合していないことを問題にするのは論点がずれていると思った。リムブレーキの限界を一気に超えているレベルにあるのがディスクになるんじゃないのかな。今後、デュラエースがモデルチェンジして制動力が強化されましたなんて言われたとしても、このバイクの制動力に追いつくレベルには程遠いだろうってぐらいの差があるのだから。とにかくブレーキ性能は断トツすぎる。

自分の今のバイクが電動アルテグラ+マビックエグザリットになっているので、ブレーキの効きの良さについてはディスクブレーキにある程度は肉薄しているのではないかと思っていたんだけど、電動アルテグラ+エグザリットの組み合わせをもってしても、このディスクブレーキには敵わない。ワンランク上どころではなく、2ランク以上の差がある感じ。ロードバイクのリアブレーキは効きにくいというか、コントロールするようなものだと認識していたんだけど、ディスクブレーキだとリアだけでも十分に効いているのが分かるくらいに強力だったからね。リアブレーキは効きにくいなんて認識がこれで吹っ飛んだ。

ガツンという効き方になってしまうんだけど、慣れてくればそうでもなくなるんだろうなと思える。リムブレーキ感覚で握っちゃうとダメなんだろう。このディスクブレーキは、最高クラスの効き方で、しかも電動シフトっていう完璧な仕様。もうさ、ブレーキに不満のある人はこれで納得って感じになるのではないだろうか。デュラエースだから、エグザリットだからという議論のレベルは超越している。これに乗った後では、どのバイクのブレーキも効きが弱いんじゃないかと思えてしまうぐらいに強力だったのだから。繊細かつ弱い握力で強力な制動力を発揮することって可能なことなんだね。電動アルテグラを導入した時のブレーキの感動も完璧に上書きされてしまった。

このディスクブレーキモデルのシフトはデュラエースになるのかなと思っていたんだけど、Dura-aceってロゴがどこにもないし、でも電動スイッチになっているので不思議に思って、店員さんに聞いてみると、デュラエースでもアルテグラでもないモデルらしくて、種類もこれしかないとのこと。確かに見たことのない形をしているなと思っていたんだけど、後で調べてみると、油圧式のシフトだった。シフトの形状としては、ブラケットの握りの部分というか、油圧式の関係で長めのヘッドになってしまっているのだけど、シフトを握っている限り全く問題はナシ。ちょっと長いかなという程度で、走行中に違和感なんて一切感じなかった。

ブレーキの効き具合については色々な議論があるかと思うのだが、油圧式ディスクブレーキの性能を知ってしまった自分からすれば、いずれはこのタイプが主役になっていくんじゃないのって強く感じる。このブレーキと比較してしまうと、エグザリットですらカンチブレーキ並だと思えてしまうぐらいに強力。強力といっても危険なほどではなく、軽く握ればいいだけ。既存のリムブレーキのような握り方だと強すぎるということになってしまいそうだ。効きすぎてダメってことはないだろうし、握り方次第になるのだろうな。

電動アルテグラに交換してからは、自分のバイクのブレーキ性能に満足していたはずなんだけど、ここまで上の性能を見せられてしまうとはね。2台目のフレームというか、2台目のバイクとしてはやはりディスクブレーキモデルも考慮しておかねば。

価格は98万円。リムブレーキモデルのハイエンドの中にはこれ以上の価格設定がなされているのだが、油圧式ブレーキ、電動シフト、ターマックフレーム、ディスク化ディープリムホイール、これらの組み合わせは、他のハイエンドモデルとは比べようがないので、この価格が高いのかお買い得なのか、もはや意味不明。自分としては数年後に割安モデルを登場するのであれば、それを待つのもアリかと思った。やはり時代は着実にディスクブレーキへと流れていくのだろうな。これほどの完成度だったとは。電動シフトを試乗した時もそうだったんだけど、これは知らない方が良い世界だったのかも。



















彩湖の試乗会に参加して思ったこと その2 Anchor RIS9

試乗会にはアンカーも出店していたので、その中で気になっていたバイクを試乗。店員さんにRIS9の話を聞いてみると、去年まで店員さん本人がレースでこのバイクを使っていたとのことで、軽いし性能もいいですよ、ヒルクライムでも万能です、ということだった。アンカーのハイエンドモデルになるし、レースで使われているのだから、そうだろうなと思って彩湖を周回。

フレームサイズに違和感はなかったので試乗車は適正サイズだった。直線道路で高速巡航して土手の登りをダンシングしてみると、初めて乗ったバイクのはずなのに、違和感がほとんどない。何をしてもバランスが取れている感じは一般人である自分でも体感できるぐらい。これで十分というのが感想になった。コンポはワイヤー式アルテグラ、ホイールはレーシング3になっていたが、これをデュラエースに交換するともっと高いレベルになるということか。

RIS9は試乗会での一台目になったんだけど、この時点でこれでいいやって感じ。他と比べてどうだったという感想が必要ないぐらいだったし、乗ってすぐに分かるぐらいに性能の良さが分かるものなんだなとつくづく思った。それだけ自分にあっていたということになるのかも。レースでも問題ないレベルだし、自分レベルであっても楽しく乗れる感じだった。

試乗車を戻す時に、店員さんにそのとおりでしたと伝えたんだけど、その時は名前を聞いてなかったので、まー、レースを趣味にしている人なのかなと思っていたら、全然違っていた。パートナーに聞いてみると、最近引退した選手なんじゃないの?ってことで、名前を聞いてみると、正真正銘の日本を代表する選手本人だった。もうね、一瞬思考が停止するような状態。普通の店員さんだと思ってバイクの話を聞いてみたら、最高レベルの人からの話だったんだからさ。

パートナーから写真を撮ってもらったらという提案があったので、写真と握手をしてもらうことになった。どうせなら3人一緒に撮影した方がいいんじゃないですかということで、アンカーのもう一人の店員さんが写真撮影をしてくれて、その人に感謝をしたのだが、話はこれで終わりではない。

別のショップの店員さんにアンカーの店員さんの話を聞いてみると、もう一人の方も日本を代表する選手だった人で、とにかく別格の人。まぢかよって思った。だって、最初に話をしたのはこの人にだったし、気軽に試乗車の説明を聞いていたつもりだったんだけど、そんなに凄い人だったとは。

実はRIS9よりもRMZの方が気になっていて、最初はRMZに試乗したいんですって伝えたんだけど、その人からは「RMZは剛性を変えていくことができるフレームなので、試乗で判断するのであればRIS9の方がいいですよ」って言われていた。そういうものなんだな~って思っていたんだけど、確かにホームページやカタログを見る限り、RMZは究極的なオーダーフレームで自分好みの剛性を自分で指定するタイプなわけで、そこにある試乗車に乗って判断できるものではないのかも。見た目で言えば、角ばったデザインのRMZは好み。問題は剛性をオーダーできるほどの注文を自分にできるかどうか。

これが普通の店員さんの言葉ではなく、別格のような人からの発言ということもあって、言葉が重く感じる。本当にそうだよなと。フレームの剛性や性能をみるために試乗してきたようなものなんだけど、確かにRMZの場合は、その剛性を自分で指定できるのだから、その仕組みを理解すればするほど、アンカーってよく考えているなと思った。そして、その中枢にいる本人からの言葉を直接聞けたわけだし。

アンカーの良さは国産であって、開発者や選手が身近なところになるかと思う。まー、実際にそういった本人達に面会できる機会なんて限られるのだが、海外メーカーだと限定されるどころか、面会することなんてまずありえないだろうからね。やっぱりアンカーは身近なメーカーということなんだろうな。





彩湖の試乗会に参加して思ったこと その1

今日は彩湖でのショップの試乗会に行ってみた。昨年に続いて2回目の参加となるのだが、昨年と異なるのは、フレーム選びがずっと頭の中で繰り返されてきている状態での参加という点。昨年はどんなものなのかなといった感じで参加したわけで、メインはフレーム選びではなかった。最初に出てくるのは、こういった試乗会を開催してくれるショップへの感謝の気持ち。この試乗会でなければ分からなかったことは多いし、これをキッカケとして自分の方向性が掴めてくるところがあったのだから。

次のフレームをいつ購入することになるのかは決まっていないし、今のバイクに不満があるわけでもないので、積極的に参加する理由があるわけではない。。。ということになるんだけど、この機会を逃してしまうと、しばらく試乗車に接することはできなくなるので、今の段階で候補となるロードバイクを把握しておこうというのが参加の動機。

そして、自分と同じようにロードバイクに嵌まっている人を誘って参加することになったのも前回と異なるところで、ハイエンドモデルを乗り比べての意見交換が結構白熱することになったのも案外面白かった。ショップの店員さんとの話も参考になったし、今回の試乗会でますますロードバイクの知識が深まった感じがする。

この試乗会の特徴は次のとおりで、
・事前予約制による適度な参加人数
・ハイエンドモデルからエントリーモデルまで充実した試乗車の数
・自分のペダルを試乗車に装着して、彩湖を周回できる試乗
誘った人の感想は「期待していた以上の試乗会」で、2回目の参加となる自分も同じ感想。というか、楽しみなイベントの一つみたいなもの。

ショップの人達も只者ではない。レース経験者というか日本を代表する経歴だった人が紛れ込んでいる。去年の試乗会でも講習の先生が日本代表選手だった人だったし、メーカーの人が直接来ているので、中身が非常に濃い感じがするのだけど、気軽に入っていけるところが改めて凄いなと思う。バイクを知りたいというだけでなく、ショップやメーカーの背景というか、どういった人達が、どういった考えで携わっているのかが分かってくるような雰囲気で、これを知ることができただけでも参加して良かったと感じる。

試乗会の参加者は初級者から上級者まで様々な印象で、若い女性の参加が多かったこともあり、ロードバイク人気が高まっているんだなと改めて感じた。去年はここまでの女性参加はなかったのに1年でこれほど変わるとは想像できなかった。1年後はもっと増えていくことになるのだろうか。

試乗したバイクは4台で、いずれも気になっていたバイク。ネットや雑誌のインプレで想像していくことしかできなかった世界を確実に体験することになった。やはり試乗が一番わかりやすいし、どのモデルが自分好みになるのかを知るためには、複数台を比較していくしかないんだろうな。好みは絶対的なものであるはずなんだけど、どれと比べてこうだった、ああだったという相対的な部分も影響するからね。

ハイエンドフレームを求めている自分としては、フレームのそれぞれの性能を知りたかったのだが、今回の試乗で気付いた点は、サイズとポジションが重要だということ。サイズとポジションが少しでも合っていないと気持ちよく走行することができない。フレームの剛性だとか重量といった部分は、あくまで適正サイズによる適正ポジションといった条件が揃って初めて理解できるようになるものになる。

当たり前と言えば当たり前なんだけど、ワンサイズ違ってもバイクに跨ぐことは可能だから、サイズ違いによる悪影響を判断できないまま一台目を購入する人が出てきてしまうのも仕方がないことなのかも。幸いなことに、試乗車に乗れば載るほど、今のバイクのサイズが適正だったということを再認識することになる。まー、サドルやステムでポジションを出せばいいという考えは無くなった。それなりに跨げる、サドルの高さもなんとかなって、見た目も乗れている状態であったとしても、どうしようもない差が走りに出てきてしまうのだから。フレームに身体を合わせるのではなく、身体に合っていて自分の走り方に合わせたフレーム選びが最重要。

例えば、54サイズでもサドル高さは問題がなかったんだけど、上半身の姿勢というか、ブラケットまでの距離がやや遠くなってしまい、力を込めた走行が全くできない状態だった。停止した状態で乗る、ローラーで乗るといった状況だったら、ここまでの違和感はなかったのかもしれない。直線で速度を乗せていく走りをすればするほど、パワーを集中させることができないといった感じで、自分には52や51サイズが適正といったところになるのだろう。大きめのサイズはダメなようだ。

「小さいフレームの方が剛性があって、プロ選手は小さ目のフレームを選ぶ傾向がある」なんて言われているけれど、自分の中では、剛性があるから小さいフレームを選ぶのではなくて、大きめのフレームだとパワーを出しにくいと言うのが真相なのではないかと考えたほど。適正サイズが一番いいのは間違いないのだが、54と52というサイズ展開がある中で、自分の適正サイズが仮に53だったとしたら、54か52のどちらかを選択するしかない。自分の場合、こういった時には小さ目のサイズを選ぶのが良いということになるのだろう。メーカーによってはMかSという展開もあるので、そういった場合はSを選ぶことになる。

バイクの性能を把握することが目的なので、7~8割ほどのパワーで走行する方がいいと思っていたんだけど、やっぱりね、直線での加速、速度維持、ケイデンスの変化を確認しようとなると、どうしても100%に近いパワーを出したくなる。彩湖の直線道路もそれなりに挑戦しやすい場所なので、なおさら力が入ってしまう感じ。

試乗車のハンドルは自分のバイクよりも低く設定されているのがほとんどで、試乗でのポジションは前傾姿勢がきつくなる感じだった。ただ、前傾姿勢をとり続けること自体はそれほど苦痛ではないのだが、この前傾姿勢でパワーをかけた走行を維持するのが難しい。呼吸が乱れやすくなってパワーが落ちていく感じだった。バイクに乗るだけだったら問題はないんだけど、やはりポジションの問題は大きいということか。

インプレなどでサイズ違いの試乗車を評価している場合は、正確とは言えなくなるのかも。仮に、身長165、170、175の人が52サイズを評価したとしたら、適正な評価をできる人はサイズの合う一人だけとなるだろう。雑誌のインプレでは、小柄な人、大柄な人がそれぞれの意見を言っているわけだけど、不適正サイズのフレームを評価するにあたって、サドル高さやステムの調整で済むレベルの話ではないと思った。

サイズが合っていない段階で、パワーも出せるはずがないし、コントロールも上手くとれるはずがない。そんな中で剛性やら乗り心地なんて感想は出てくるのはなんだかね。ハンドルの幅が1cm違うだけでもコントロール性は結構変わるし、幅がどのくらい必要なのかというと、その人の肩幅になるのだから、そこまでを自分も物に変えてからではないと正確な評価は難しいと思える。

逆に、4台の試乗車の中でサイズが適正なバイクに試乗すると、これが細かい挙動まで身体に伝わってくる感じで、パワーをかけてもバイクが応えてくれるし、ハンドリングや振動吸収といった部分も含めて一体感が深まっていく感じになる。試乗車の中で、サイズが適正だったのは2台で、この2台が正確な評価というか体感ということになるのだろう。ハイエンドモデルで、適正サイズに乗るとこんな感じになるんだなと。

それからサイコンの偉大さを試乗することで再確認することになる。スピード表示は走行の目安になるんだけど、試乗車にはサイコンが付いていないので、どのくらいの状態でどうだったのかということが分からない。全てが感覚頼りだった。まー、感覚が間違っていることはないんだけど、頑張りすぎていたのか、少し流していたのか、という基準が曖昧な中での試乗になるのは止むを得ないのだが、やはり速度〇〇km/hに対して、よく回ったとか、脚が軽かったとか、というのを見てみたくなるんだよな。

乗り心地については、自分に合ったサドルとタイヤの空気圧でカバーできるのではと思える感じがした。合わないサドルで剛性がどうだとか振動吸収がどうなっているなんて言っても意味はなさそう。今の自分のバイクだって、サドルを合わないものに変えてしまったら、ケツが痛いっていうだけでなくて、振動吸収が悪いなんて思えそうなくらいだからね。クッション性の低い細いサドルが試乗車に付いていたら、限定された部分での評価にならざるを得ないんだろうな。彩湖一周程度なら問題はないんだけど、ロングライドでこのサドルはないよなとか、まー、なんとかなりそうって感じで試乗をしていくスタンスになるかと思う。













2015年2月1日日曜日

平均速度35km/hの世界を体感してみた

今日は荒川サイクリングロードの往復で上江橋から吉見運動公園を走行してみた。今回の強風はいつも通りというか、この時期としてもかなり強い風で、横風が入っているんじゃないかと思ってしまうぐらいに、ヨロヨロしてしまいそうな強い向かい風。自宅を出る時はそれほど強い風だとは思っていなかったんだけど、サイクリングロード周辺は別世界になることを改めて認識。それにしても、強風にもかかわらずサイクリングをしている人は案外多かったのが意外だったんだけど、それだけ愛好家が増えてきたということか。

上江橋から吉見運動公園までの距離は約20kmで、県道を跨ぐ場所が3箇所あるだけとなっている。今回の強風によって、行きは向かい風を我慢しながらサイコンの速度表示の目安を20km/hにして進んで行くことになったのだが、風がより強くなる区間は17km/hぐらいに落ち込むほどで、油断をすると速度が維持できない状態。下ハンドルを苦手としている自分ですら、下ハンドルが楽と思えるほどだった。結局、行きのタイムは60分を切ることはできなかった。

それなりに頑張って走行したつもりで、風が強ければ強いほど、帰りのための脚力を温存していくイメージだったから、ここまでは予定通り。まだ踏める脚も残っているし、回せる脚も残っている。そして、運動公園で少し休憩を取って往路へ踏み出す。目標タイムは35分。今日のような強風で吉見運動公園を目指したのも、往路でのタイムアタックというか、高速走行のための良いトレーニングになるのが理由で、これをやりに来たようなもの。一応この場所は、ロードバイク購入一年目からのホームコースみたいなものになっているし、それなりに気合が入る。行きはパートナーの風除けになっていたんだけど、帰りは自分一人の世界に入っていくことになった。

結果は33分を切って、32分台となった。県道を跨ぐ場所で停車したことを考慮するともう少し速度維持を稼げたかもしれないが、仮に停車しなかったとしても、タイムは似たようなものだったかと思う(一応、停止中はサイコンのタイムは止まるようになっている)。最後まで追い込んだわけではないが、楽な走りというわけでもなく、区間ごとにペース配分をとりながら走行しないと高速の維持はできないし、呼吸も乱れてしまうのがタイムトライアルのポイントになるのだろうと思う(本当のタイムトライアルなんてやったことはないけど)。

それと、ロングライドであれば追い風だと楽になると感じるのに、タイムを気にした走りをする場合は、追い風が楽というわけでもなく、むしろ速度域が高いこともあって、気持ちは楽にならない。行きの向かい風であれば、無理をしないように余力を残していくんだけど、残りの往路ということもあって、余力を残さなくても良いという考えが支配的になり、結構本気で走ったりしてしまうことも楽にならない原因になるのかも。

結構それなりの速度も出ていたので、平均速度はどのくらいだったのかと見てみると、35.7km/hとなっていた。強い追い風、平坦なサイクリングロード、停止の少ない区間、これだけの条件が揃って、ようやく達成できた数値がこの平均速度ということになる。実際の走行時のサイコンのメーター表示はどのくらいだったかというと、40km/hを超えている感じで、最高速は48km/h近くになっていた。35km/hを下回る区間は本田エアポート付近で、この周辺は何故か追い風の恩恵が低くなる。停止や歩行者の近くで減速することになったので、そういったことが全くなければ平均速度はもう少し高かったのかもしれない。まー、リスクを冒してギリギリでっていうのは避けるべきだし、条件が良かったとしてもそれほど変わらないような気もする。

今回の強風が凄いと思ったのは、ブラケットポジションでも簡単に40km/hを超えていたところであって、35km/h程度で走っても無風であるかのような状態だったこと。平均速度35km/hの世界観というのは、こういう状態ということになるのだろうか。これでも十分早いと思っているんだけど、プロレベルの走りになると、平均速度は40km/hを超えていくことになるし、タイムトライアルになってくると50km/h前後という想像できない速度ということか。

もっと強い追い風がないと、自分の実力ではプロレベルの平均速度を体感できないということは分かったのだが、逆に考えてみると、平均速度35km/hを出せる人達というのは、サイコンメーター表示で走行中の速度は40km/hを超えているのは間違いないはずで、そういう世界を垣間見ることができたのは大きいかと思う。そして、そういった人達からすれば、35km/hというのはポタリングレベルといったところになりそう。

イメージとしては、平均速度に+5km/h加えたものが走行時のサイコンメーター表示になるかと思っていた。実際は平均速度35km/hレベルになってくると走行時のサイコンメーター表示は+5~10km/hといったところで、ちょっと踏めば45km/hを出せる人でなければ厳しい数値ということになる。まー、ロングライドの平均速度が20~23km/hレベルの自分からすれば想像上の世界だったわけで、今日のような条件でその入口を見させてもらった感じ。ハードルなんて考えは無くなるぐらいの異次元レベルだった。

今日のような追い風の好条件であっても、1年目の自分では脚力とテクニックが不足していたので、平均速度35km/hに到達することはできなかったと思っている。条件さえ合えば、誰でも平均速度35km/hを達成できるというわけではなさそうだ。今日もそれなりに呼吸と脚の筋肉の使い方のバランスをとったつもりだったし、ケイデンスも90~120で速度変化に対応させていたのだから。ギアもトップを含めて5、6枚は使っていたし、ギアチェンジもそれなりに多くやっていたつもり。2、3枚のギアで一定速度で巡航なんて考えだったら、今日のような好条件であっても平均速度35km/hを超えるのは難しかったのかも。ペダリングスキルも重要で、いくつかのパターンがなければ脚の筋肉をバランスよく使うことはできないだろう。

距離20km、走行時間30分超という区間でも、こういったテクニックと脚力のバランスが必要となるのだから、これが1時間、あるいはそれ以上となると、より細かいバランスが重要となっていくのだろうと想像できる。タイムトライアルやアワーレコードというのは脚力に頼るだけでなくて、相当なテクニックが必要になるだろうと思った。

荒川サイクリングロードは単調なこともあってルートとしては飽きやすいとは思う。それでも、追い風による高速度域のトレーニングはここでしかできないということを考えると、これはこれで楽しく見えてくるからロードバイクは奥が深い。追い風だったら誰でも速度が出せると思っていたが、今日のことを復習して考えてみると、これは走り応えのあるルートであって、スキルとテクニックの両方が試されるだろうなと思った。

競技志向というわけではないので、安全かつ事故の無いように心掛けていきたい。やっぱりこれほどの高速域というのは、混雑しているところでは危険だし、今回の区間であってもそれなりに人がいるのだから、注意を怠ることはできないだろうな。見通しが良くて、人も少なくて、飛び出しなどの障害がないことが前提条件にあって、これらが一つでも欠けてしまうと無謀な走行につながりかねない。まー、今日みたいな追い風がなければ挑戦することはできないけどね。なんにしても1時間もタイムを気にした走りは自分には出来ないだろうから、今回のように30分ちょいの区間が自分の実力の限界だろう。それ以上はモチベーションがあがりそうもない。

それと、ポジション問題は大きいと思った。行きの向かい風で下ハンドルで漕ぎ続けられたのは、それほど心肺に負荷をかけていなかったから。帰りの追い風で下ハンドルを持ち続けられなかったのは、途中で呼吸が乱れてきてしまったことが原因で、上半身をある程度起こさないと心拍数がとんでもないことになりそうだった。下ハンドルは上半身の筋肉が必要になることは分かっていたんだけど、呼吸の乱れは今のところどうすることもできなさそうだ。下ハンドルの辛さはなんとなく分かっただけに、タイムトライアル用バイクのポジションは身動きが取れないので、どうやって対応するのか気になった。トライアスロンもタイムトライアルも、空気抵抗の削減では有効だろうけど、呼吸が困難になりそうなので、自分が乗っても大した違いは出ないのかも。あの姿勢でよく全力を出せるよな。しかも、持続時間も普通じゃない。追い風での30分で根を上げそうなのに、何時間も走り続けるわけでしょ。これは厳しすぎる。課題は心肺機能を維持できる前傾姿勢ということがよくわかったのだが、これって相当努力しないと難しいかもしれない。




写真は以下より引用
http://www.letour.fr/le-tour/2015/us/gallery.html